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時の歯車 1

祖父が死んだ。


もう半年も前のことだ。


冬休み、私は伊豆の祖父母の家へ帰省していた。


祖父の部屋を覗いてみると、時はまだ"あの日のまま"で止まっていた。


キャップで閉められていない万年筆。書きかけの手紙____は私宛だった____。飲みかけの茶。腕時計。


時計だけが先に先に、時刻を進めてゆく。


時計以外は祖父の机の上だけ、時の歯車が止まっていた。


あの日と…6月27日と、全く変わらないじゃない。


そう呟く。


こうして私に手紙を書いていたおじいちゃんは、


急に心筋梗塞で倒れ、息を引き取った。


最後の最後まで私のことを考えてくれていたと思うと、


嬉しい感情と、おじいちゃん、何も最後までこんな私のこと考えてくれてなくて良かったんだよという、


複雑な気持ちで入り混ざった。


鼻の奥がツーンとしてくる。


どうして、逝っちゃったんだ、おじいちゃん。








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