7.倫理観の欠けた双子
一気にR15です
下品に感じられるかもしれません…
Side:セド
双子は全員殺したらしく、気がつけば小隊は全滅していた。
まわりには血まみれの死体。何の感慨もいだかねえけど。あーでもこれって、捨てておいていいのか?
「「お疲れ様」」
その声に振り返れば、カエデとアケビが手をつないで笑っていた。
肩までの短い髪。いたずらっぽく歪められた、中性的な美貌。真っ赤に染まった服で台無しだけどな。
「手合わせもしていない新人を戦場に出すなんて、シンは何を考えているのかな」
イラッとくる。何でそこでアイツの名前が出てくるんだよ。別に命じられて来たわけじゃねえし。
「ああ……そうか。シンに言われる前に飛び出してきたんだ?」
読まれた?
《透視》を使ったんだろう2人をにらむと、クスクス笑った。
なんにも面白くねえし。
助かったけど、なんかコイツら気にくわねえ。
「何で砦に来るのはこんな格好いい子や可愛い子ばっかりなんだろ?」
「ねえねえ、君の名前きいてもいい?」
「瀬怒だ。助けてもらったことは礼を言っとくけど――」
けど、と続けようとして、遮られた。
「本当?」
「じゃあね、お礼はね」
「今夜一緒に寝ようよ」
「1回だけでいいよ」
「後腐れがあるのは面倒だからね」
「それとも誰かに操を立ててるの?」
一緒に寝る?
操?
はあ?それってつまり――
「意味わかってない?」
「つまりね、セック――」
「言うなっ!!」
おいちょっと待てよ、コイツら恥じらいってモンがねえのか?つーか俺が誘うんじゃなくて誘われるとか――。
って、考えるな!
「あ、言っておくけど1人だけってのはナシだよ」
「安心して、僕は男も相手にできるから。――といってもネコは無理だけど」
男も?それって何か、
「レズ?」
「……それは否定しない」
「けど、僕らのことシンから聞いてないの?」
「いや、全く」
そう言えば、2人はやれやれといったふうに肩をすくめた。
そこはかとなく馬鹿にされている気がする。
「ふうん……じゃあ」
「改めて自己紹介を」
「僕は木通。性別は女」
「僕は楓。性別は男」
カエデの――性別が、男?
んで、誘われた?
「えええええっっ!?」
「だから言ったでしょ?」
「男も大丈夫って」
呆れたような(って、俺が悪いのか?)まなざしの2人に、俺は何も言葉が出てこなかった。
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