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砦の日々  作者: 花屋
≪日常編≫
8/68

7.倫理観の欠けた双子

一気にR15です


下品に感じられるかもしれません…


Side:セド


 双子は全員殺したらしく、気がつけば小隊は全滅していた。


 まわりには血まみれの死体。何の感慨もいだかねえけど。あーでもこれって、捨てておいていいのか?


「「お疲れ様」」


 その声に振り返れば、カエデとアケビが手をつないで笑っていた。


 肩までの短い髪。いたずらっぽく歪められた、中性的な美貌。真っ赤に染まった服で台無しだけどな。


「手合わせもしていない新人を戦場に出すなんて、シンは何を考えているのかな」


 イラッとくる。何でそこでアイツの名前が出てくるんだよ。別に命じられて来たわけじゃねえし。


「ああ……そうか。シンに言われる前に飛び出してきたんだ?」


 読まれた?


 《透視サトリ》を使ったんだろう2人をにらむと、クスクス笑った。


 なんにも面白くねえし。


 助かったけど、なんかコイツら気にくわねえ。


「何で砦に来るのはこんな格好いい子や可愛い子ばっかりなんだろ?」

「ねえねえ、君の名前きいてもいい?」


瀬怒セドだ。助けてもらったことは礼を言っとくけど――」


 けど、と続けようとして、遮られた。


「本当?」

「じゃあね、お礼はね」


「今夜一緒に寝ようよ」

「1回だけでいいよ」


「後腐れがあるのは面倒だからね」

「それとも誰かに操を立ててるの?」


 一緒に寝る?


 操?


 はあ?それってつまり――


「意味わかってない?」

「つまりね、セック――」


「言うなっ!!」


 おいちょっと待てよ、コイツら恥じらいってモンがねえのか?つーか俺が誘うんじゃなくて誘われるとか――。


 って、考えるな!


「あ、言っておくけど1人だけってのはナシだよ」

「安心して、僕は男も相手にできるから。――といってもネコは無理だけど」


 男()?それって何か、


「レズ?」


「……それは否定しない」

「けど、僕らのことシンから聞いてないの?」


「いや、全く」


 そう言えば、2人はやれやれといったふうに肩をすくめた。


 そこはかとなく馬鹿にされている気がする。


「ふうん……じゃあ」

「改めて自己紹介を」


「僕は木通アケビ。性別は女」

「僕はカエデ。性別は男」


 カエデの――性別が、男?


 んで、誘われた?


「えええええっっ!?」


「だから言ったでしょ?」

「男も大丈夫って」


 呆れたような(って、俺が悪いのか?)まなざしの2人に、俺は何も言葉が出てこなかった。


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