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砦の日々  作者: 花屋
≪日常編≫
7/68

6.スキル遣いの双子

戦闘描写ってやっぱり難しいです…



Side:セド


「「こんにちは」」


 ぶつかる、かと思ったが、炎は俺の目の前で消滅した。


 正しくは、俺の目の前にある見えない壁にぶつかって消えた。


「僕はカエデ

「僕は木通アケビ


「よろしくね、新人さん」

「それから、今から死ぬ皆さんも」


 代わる代わる、同じ声で告げられる2種類の台詞。


 俺の目の前には、2人の少年――否、スカートをはいているから少女か。双子の少女がいた。


 おそらく、俺を守ったそれは、スキル《絶対防御シールド》ってヤツだ。魔力を消費するという点では魔法と同じだが、自然を操る火・風・水・土の4系統に属さず、少数が固有で持つ能力。無詠唱でできるってのがポイントだ。


「「あーでも、死ぬんだから名前なんて聞いても意味ないか」」


 圧倒的だった。


 少女たちが手をつなぐと、それぞれの手に剣が現れた。スキル《召喚サモン》。


 手を離した2人は、まるで舞のように、的確に急所を狙って男たちを倒していった。


 1人の少女が背後から狙われれば、もう1人が後ろから心臓を突き刺し。


 1人の少女が距離をとったと思えば、その間にもう1人が割り込んで胴体を薙ぎ。


 見事なコンビネーション。


「すっげぇ……」


 言ってから気づいた。


 すげえ、って何だよそれ。俺はいま剣を握ってるじゃん。いまどうして俺はここにいる?



 俺も戦わないでどうするっての。



 “勇者”とか呼ばれる、リーダーと思われる男に走りよる。さすが、と言ったらいいか、俺のスピードも目で追って、剣をふりあげてきた。


 それをはじきとばす。


 全力だしたつもりだ。腕が折れたかもしれねえ。ま、今から死ぬんだから関係ないよな。


 俺ははじきとばした流れで、男の首をはねた。





Side:シン


「どうだ?」


 俺はつぶっていた目をあけたアメに声をかけた。


「終わった。危なかったけど、カエデとアケビが助けた」


「そうか、よかった」


 アメのスキル《千里眼セカンドサイト》。彼女はこのスキルと多大な魔力、精密な魔法によって、超長距離魔法射撃を行っている。


 もしセドが危なそうなら、援護にまわってもらおうと思っていたが、不要だったようだ。


 それにしても、あの双子か……。


「アイツ、大丈夫か?」


 俺の独り言に、アメは返答しなかった。


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