26.喧騒の裏、2人の甘い朝
きっとこれがR15という奴だと思います。
それとは別に、いつもに増して双子が直接的な言葉を使っているので
苦手な人はご注意ください。
Side:アメ
「キスで起こして」
……?
違和感を覚えて数百回の反芻。
あ。
「間違えた。起こして」
頬の高潮。
「わかったよ。いま行く」
シンの優しい声音に安心。
まだ眠たい。そのまま睡魔に落ちる。
Side:シン
アメのプライベートルームに入れば、いまだカーテンはひかれておらず、室内は暗いままだ。
起きている様子もないし、まだベッドの中らしいので近づく。
「……おい、アメ。アメ?なんだ、寝てるのか?」
だが予想に反して、声をかけてもアメは起きなかった。さっきまで会話していたのに、熟睡しているらしい。
「ん……?」
体をゆすれば、身じろぎしてまぶたを開いた。
「んぁ、シン……?」
戦う者として致命傷かもしれないが、アメは寝起きが悪い。どれぐらい悪いかというと、先ほどのように、寝ぼけていたら普段は絶対にしないのに、いくらでも甘えてみせる。
さらに、これが大変色っぽい。
俺は自分が起こしたときしか知らないが、他の者のときもこうだと考えると、非常に不安になる。
まだ強暴化してくれたほうが安心だ。
「アメ、起きろ」
「シン、ハグぅ……」
救いは、セクシーなネグリジェじゃないってところか。ただ、綿のパジャマの第一、第二をとめて寝る奴なんてそうそういないだろう。真っ白な肌とそれを包むレースがちらちらと見える。
何だこの目の毒。
イラッときた。
いや、アメが意識してやっているわけじゃない。しかし、こうして襲ってほしいのかほしくないのか微妙な行動をされると、こっちが我慢しているのが馬鹿らしくなってくる。だいぶ戦闘していないのもあるだろう。
というわけで、お仕置きだ。
「アメのお願いだったからな?」
ちゅ。
頬――さすがに唇にはしない――に1度だけ口をよせる。惜しむように繰り返すことはしなかったが、そのかわり、その短い時間に頬をぺロリとなめさせてもらった。
む、意外と甘い。
「……?」
完全に開いた目で、不思議そうにこちらを見返してくる。いや、そんな無邪気な顔をされても、反応に困るんだが。
数秒が経過し、ようやく事態を理解したアメが、
「―――!!!!!」
頬をりんごみたいに真っ赤にして照れるから、可愛くてしかたがない。
「どうした、アメ?今度は唇にしてほしいのか?」
わざとからかってみる。アメは意外と素直に答えるからおもしろい。
「やッ」
「嫌?」
「ヤ、じゃない」
その表情筋はピクリとも動かないのに、これだけ目で訴えかけるというのは凄い。
その表情を読み取れる、数少ないうちの1人が俺だというのも、男の独占欲を満たす。
「はは、冗談だよ」
思いっきり不満そうに目をとがらせたアメの唇に、今度こそキスを落とした。
意識していないアメの誘惑もそうだが。
何より困るのが、俺が嫌じゃないってことだ。
俺たちの朝は、こうして和やかに始まっていった。
Side:カエデ&アケビ
戦闘音が途絶えたから様子を見に行けば、ナグサがシンの胸に突き刺さった短剣を引き抜いていた。床に広がる血はかなり多い。……あ、抜いたらさらにドバッとあふれたね。
って、ちょっと!
「「《治癒》!」」
慌ててセドに近寄って手をかざし、スキルを使う。《再生》とは少し違うけど、みるみるうちに傷が治っていく。
耳を澄ませば、小さな呼吸音が聞こえた。あー、よかった。まだ生きてる。
《治癒》も《再生》も、死んだのを生き返らせることはできないからね。砦に来て1ヶ月もしないうちに、しかも戦争じゃなくて訓練中に死んだら、さすがにマズイよ。
普段僕らって殺してばっかりだからね。仲間の足元で血を噴いて倒れてる=死んでるって思っちゃうから、ドキドキしたよ。
「どうだった~?セド、生きてる?」
「生きてなかったら困るよ」
「最後の避けれないのはわかってるんだから、ちゃんと手加減して欲しいなあ」
にこにこと笑うナグサに釘をさす。
「ちゃんとしたよ?ほら、即死しないように心臓じゃなくてお腹でしょ?それに、せっかくカエデとアケビを呼んだんだから、ちょっとは楽しまないと」
この出血の量は楽しむってレベルじゃないと思うけど。
ナグサも血を垂れ流してるだけ、一方的じゃないからマシなのかもしれないけどさ。
「ナグサも怪我してるじゃん」
「治してあげるよ」
「んー、怪我したっけ?あ、そっか!壁にぶち当てられたときと、左腕やられたときだ!アハハ、なんか痛いと思ったら左腕血だらけじゃん」
ナグサは、他人にも自分にも興味が薄いところがある。戦闘が始まると特に、だ。
楽しいことや可愛いものは好きで関心があるけど、痛いことや辛いこととなると忘れてしまう。隠す様子もない過去の話から、仕方ないとは思うけどね。
「ほら、治すからさ」
「こっち向けてよ」
「は~い」
素直に肩と腕をみせるナグサに《治癒》をかける。
その片手間に《千里眼》でアメたちのほうをのぞけば、同じくスキルを使っているアメに睨み返された。
でも、だいぶ仲は進行しているみたいだ。
あー、はやくくっついてくれないかなあ。いや、もう恋人以上だと思うんだけどさ。
前に4Pしたいってシンに言ったら怒られたし。今度は大丈夫かな?
いっつも3Pだから、たまには4人でしてみたいんだけど。男2に女2で、ちょうどつりあうのもいいよね。
どっちでもいいから、はやく押し倒しちゃえばいいのに。
読んでくださってありがとうございました。
感想等あればお願いします。




