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砦の日々  作者: 花屋
≪日常編≫
20/68

16.遠い町の冒険者


Side:カエデ&アケビ


 セドが砦に来てから1週間が経った。あれから人間は攻めてきていない。ぶっちゃけ暇。でも砦の暮らしなんてこんなもの。

 月に2,3回人間たちは攻めてくる。人間界はいくつかの国に分かれているから、その国々のいろいろな事情とか、限りある軍隊とか、そういうことをかんがみているらしい。


 まあ、僕らは両親に疎まれただけで、魔族の血が開花したわけじゃない。殺すのが嫌ってわけじゃないけど、戦いを求めて飢えるってほどでもない。


 それに、僕らは《瞬間移動テレポート》を使って、いくらでも暇つぶしができるし。


「「おはよう、リア」」


「あらおはよう。2人とも久しぶりね」


 そういって微笑むのはリア25歳、職業冒険者。さらさらの金髪が綺麗な美人さん。一緒に仕事をしたり、夜を共にしたりする仲だ。


「最近、リアをこの町でみなかったけど」

「護衛任務でも受けてたの?」


「ああ、そうなの。ルシアの森に入りたいっていう貴族様がいてね。そこまではよかったのだけど、その上このあたしを買おうなんてしたものだから、ちょっとイケナイ道に引きずり込んでやったわ」


 にこっと笑うリアはまるで聖女のようだけど、言ってる内容はR18。

 リアを買おうとする、ねえ。その貴族の人、リアのことをよく知らなかったのかな?


 あ、言っておくけど、僕らはリアと金銭のやり取りをしたことは全くない。僕らのは、「お金にとらわれない利益を互いに与える奉仕行為」だからね。

 それに、そういう腐れがあるのは嫌いだ。別にお金がほしいわけじゃないし。


「お疲れ様、リア」

「がんばったね」


「ありがとう。……それで、この町へはやっぱり仕事をしに?」


「うん」

「いいのはないかな?」


「それなら、少し西にいったところにグレートフィアスが出たから、その討伐依頼を受けたの。一緒に行かない?」


 グレートフィアス。何だっけ、それ。アケビ、覚えてる?


 えっと……そうだ、黒い狼だ。セドを思い出す。確か体毛が鎧の役割をしていて、剣では倒しにくいんだっけ。


 でも僕らにはスキルがあるし、大丈夫かな。


 ということで、決定。


「「うん、お邪魔させてもらうね」」


「よかったわ。誰か見つけて誘おうと思ってところだったのよ」


「支部には」

「誰もいなかったの?」


「大勢いたわよ……レベルの低い低脳がね」


 はあ、とリアはため息をついた。そういえば今はアネアとキルトは、アネアの故郷に挨拶にいくって言って、この町にはいなかったっけ。


 支部は冒険者ギルドが各町においている集会所で、大体は酒場とか定食屋とかに置かれている。支部には依頼書のボードが設置されていて、冒険者は支部に集まり、仕事を見つけたり、仲間を探したり、直接依頼が持ち込まれるのを待ったりする。

 冒険者といったも実力やその性格はピンキリ。ほとんどの支部には、実力者は数人いるんだけど、今はここにはリアだけらしい。


「ねえ、あんたたち、この町に住まない?」


「何度も言ってるけど」

「それは駄目。ごめんね?」


 僕らはあの砦に住まなきゃいけない。

 それに、あそこは僕らにとっても居心地がいいし。

 入ってきたセドも、いじりがいがありそうだしね。


「2人とも、意地の悪い顔してるわよ…?」


「「気のせいだよー?」」


 別にね、他の面子は、隙がなかったり反応がなかったり馬鹿だったりでいじりがいがないなあ、なんて思ってないよ?



長くなったのでここで切ります


次回は双子が戦います!


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