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砦の日々  作者: 花屋
≪日常編≫
2/68

1.砦と新人

くだけた口調にしてみましたが……

地方に住んでいるので方言が出ているかもしれません

気づいたら教えてください

Side:セド


 自由と平等の町、フレアロンティ。だけどその実情は、人間と魔族の領域の境に近く、「自由で平等」にならざる得ないってだけだ。


 それで、ゴミだめにならないんだから、すげえ話だよな。


 まあ近くに敵がいるってのが、緊張感をつくってんのかもしれねえけど。この場合の敵ってのは、人間だけじゃなくて――砦の奴らも含まれそうだ。


「君がセドか?」


 目の前の黒髪の男がそうのたまった。自分の名前を名乗らないくせに、相手がああだこうだって、そういう奴が一番むかつく。


 にらむと男はふっと笑った。


「警戒心が強いな。砦の中じゃあ何したっていいけど、仲間は信用しろよ?命を預けるんだからな。


 俺はシン。一応、砦のリーダーってことになっている」


 はあ!?マジかよ。この男、すっげえ若いじゃん。俺と数歳しか違わなそうだし。


「何だよそれ。お前、何歳?」


「言っておくけど、砦の連中はみんな俺より若いぞ? ――大人になるまで生きられる奴なんて、いないからな」


「へえ」


 何つーか、いろいろ言われても、俺にはよくわかんなねえんだよな。大人になって何したいかなんてねえし。だから生きたいとも思わねえ。


 俺が気になるのは1つだけだ。


ここにいたら、戦えるんだよな?」


 シンと名乗った男は、ニヤリと笑った。


「当たり前だ」





Side:シン


「俺は瀬怒セド


 戦えるということで気をよくしたのか、少年は俺に名乗った。


「砦の中を案内する。着いてこい」


 セドの返事はなかったが、俺は背を向けて歩き出した。



 砦。そんなのは魔界を見ても、どこでにもあるが、その一単語だけをみれば指すのは1つだけだ。


 フレアロンティの対人間防衛線。他の砦が魔物の進入を警戒しているのに対し、フレアロンティの砦は、勇者――人間たちがしかけてくる戦争を撃退することに焦点をおいている。ゆえに人間たちは、この砦を「魔王城」と呼んで信じ込んでいるぐらいだ。


 だがその防衛線は、たった5人――否、今は6人の少年少女によって守られている。


 国に恨みはない。


 強敵と戦える場――それを用意してくれたことに感謝しているぐらいだ。


 セドもそうなのだろうな……俺はそう確信した。


読んでくださってありがとうございます


今回は1話の文章量を少なめにして

連日更新に挑戦したいと思います

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