表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プラモ召喚ガチャでありえない機体を引いた僕、塔攻略で気づけば無双していた件  作者: すずき 虎々
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/14

2話 アセンドストライク

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

「できた……。」


 僕は、先日チケットから召喚に成功したプラモを、完成させることに成功した。

 とにかく慎重に、丁寧に、箱に書かれている絵や説明書の絵、実際のパーツを何度も何度も繰り返して確認し、向きや角度、パーツの形状に間違いはないかを徹底的に確認し倒した。

 ゲートから切り出したパーツは、一つ一つ丁寧にヤスリで形状を整え、ヤスリでついた傷をヤスリで均すという作業を繰り返し、最終的には8000番の紙やすりまでかけて、うっすらと艶が出る程に磨き上げる。

 通常このプラモというものは、パーツとパーツを組み合わせることを繰り返して、人型の立体物となるが、それにはやはり合わせ目という、本来あるべきではない分割線が生じてしまい、イコールそれはEQゴーレムの脆弱性となりうる箇所なのだ。

 しかし、このマスタークラスのプラモに至っては、まず、立体物の強度という面においては、ただ外装を組み上げて立体物を構成するのではなく、内部フレームという、所謂人体で言うところの骨や筋肉に当たる部分が、しっかりと再現されていて、それに外装を付けていくというプロセスをたどることで、外装と関節機構を同居させたエントリークラスやハイクラスとは、比べ物にならない程の可動域を再現しつつ、同時に強度も保つという、信じられないようなクオリティを秘めているのだ。

 そして、このマスタークラスのプラモを纏った場合、単純に、下位クラスのプラモと比較しても、尋常じゃない強さを発揮することが出来るのだ。


 マスタークラスのプラモは、人体への追従性が高く、纏った際の親和性も極めて高い。

 付属する武装の数も桁違いと言って良く、エントリークラスやハイクラスにある同様のプラモと比較した場合も、同じ形状の武装だったとしても、威力に雲泥の差がでるのだ。


「そうだ、アイラに教えなくちゃ。」


 僕は、部屋の窓から顔をだし、隣の家に向かって大声で叫んだ。


「アイラ~~~~~!プラモが完成したよ~~~~~!!!」


 隣の家のアイラの部屋から、バタバタとした音が聞こえたかと思うと、少しの間シンと静まり返り、直後、窓が勢いよく開く。


「今そっちに行くわ!」


 と、言うが早いか、勢いよく窓が閉まると、今度はドタドタという音がだんだん遠のいたかと思うと、僕の家の扉が勢いよく開閉する音が聞こえ、ドタドタという音が近づいてきて、僕の部屋の扉が勢いよく開け放たれた。


「見せて!」


 挨拶もないのはいつものことだ。

 彼女とは幼なじみなので、僕もいい加減そんなことは気にしない。


「これだよ。」


 僕は、つい先ほど完成したばかりのプラモを、息を切らせ上気した顔のアイラに差し出した。


「どう?カッコいいでしょ。」


「うん!すごくカッコいいわ。これで試練の塔に行けるのね!」


「あぁ、でも、アイラが行くのはもう少し先になるかな。」


「えぇ!?プラモって一つあればみんなが纏えるんじゃないの?」


「そんなわけないよ。だったら、そもそもみんなが各々で召喚しなくても良いってことになるでしょ。でも大丈夫、これがあれば、ソロでも10階は余裕らしいから、少しの間待ってて、僕がこの()()()()で稼いで、アイラの分のチケットを手に入れてみせるよ。」


「トトありがとう。って、ところで、このプラモの名前、ナナハチなの?」


「いや、このプラモの名前はわからないんだけど、この箱に書いてあるこの文字、これは多分数字を表していて、これがナナで、こっちがハチ、で、多分これはサンだと思うんだ。あ、サンの隣はゼロだと思う。で、説明書に書かれた絵なんかも見ると、多分このプラモの名前のどこかにナナとハチは確実に入ってると思うんだよね。だから、ナナハチって名前にしたんだ。ちなみにさ、ここのこの文字、猫の額の模様に似てない?」


「そうね、隣の文字は…。う~ん……。逆さにすると、兜をかぶった人がこんな顔しいてるみたいに見えるわね。」


 アイラはそう言うと、鼻の穴を大きく広げて、下あごをめいっぱい下に引いた変顔をして見せた。


「頼むわよナナハチ、トトが怪我しないように、しっかり守ってあげてよ!」


「今日の午後にでも、さっそく中央大陸のカリンダはまだ早いから、ミヤビのダンジョンに行ってみるよ。ミヤビダンジョンだって、潜ればそこそこお金になる物を手に入れられるかもしれないし。」


「気を付けてね、私と一緒に入る前に死んじゃうとか無しだからね。安全第一で。」


「わかってるよ。まずはこのナナハチの感覚をつかめれば良いかな。」


「そうだ!街の外でちょっとだけ装着して見せてよ。魔物と戦う前に、私の攻撃を受けてみて!!」


「そうだね、それはいい考えかも。じゃあ早速行こうか!」


 僕達二人は、家を飛び出して、街の門を抜けて北の森へと向かった。

 僕達の住むトベルという街は、周囲に出没する魔物や、街の規模にしてはしっかりとした防壁があるので、街中で魔物の被害が出たという話は聞いたことが無いけど、街の北にある森の中まで進めば、弱い魔物は出るので、子供の頃は森に行くのはとめられていたけど、冒険者登録をしてからは、頻繁に足を運んでいる、勝手知ったる森といえる。


「この辺りまでくれば、人がうろうろしていることはないわね。」


 木漏れ日が差し込む静かな森の奥、辺りに人の気配はなく、遠くで鳥の囀りが響いていた。


「そうだね、この辺でいいかもね。初めて装着するから、念のため一応離れていてね。アイラに何かあったら困るからさ。」


「わかったわ。」


 彼女が僕から少し距離を取るのを確認し、僕は次元収納からナナハチを取り出した。

 右手に持ったナナハチを、太陽に捧げるようにかざし、静かに目を閉じた。


「秘めたる力を開放し、我が身を護る盾となり、敵を穿つ矛となれ。アセンドストライク!」


 呪文を唱えると、ナナハチを中心に眩い光が放たれた。

 そして、眩しかった光が収束すると、未だ輝きが収まり切らないパーツが次々と僕の身体に吸い込まれ、白い鎧となって僕の全身を覆った。


「「すご~~~~~~~い!!!」」


「すごくカッコいいわよトト!」


「僕もそう思うよアイラ…。これが、マスタークラスのEQゴーレム……。」


「ねぇトト、動きとかはどうなの?腕とか脚は曲がる?」


「うん、動く、けど、ちょっと渋さを感じるかも。でもまぁ、誤差の範囲と言えなくもないかな。それじゃあちょっと、走ってみるよ。」


 僕は、少し勢いよくスタートを切るイメージで、前に一歩踏み出そうとすると、次の瞬間遥か前方に生えていた木に激突してしまった。


「な、なにが起こったんだ……。」


「トト!大丈夫?今の何?一瞬でそんな所まで吹っ飛んで行って。背中や足の裏から青白い火みたいなのが出てたよ!それより、木折れてるけど、トトは大丈夫?」


「う、うん……。多分大丈夫、どこも痛くないし。いや、本当に痛くないや。木がこれだけ粉々になっているのに、僕には傷一つない。凄いなコレ……。」


「ねぇトト、早速トトに攻撃してみても良い?」


「ちょっと待ってアイラ。これ、もしかしたら想像以上かも。蹴る時は足が壊れないように十分注意してね。ムーシルトの結界がかかった城壁を蹴るくらいのイメージで蹴らないと、多分足の方が折れちゃいそうだよ……。」


「そんなに凄いの?」


「うん、さっきの見たでしょ?あれだけの衝撃でぶつかったのに、僕の身体の方にはまったくダメージがないんだ。直接的な物理攻撃よりも、魔法とかの方が良いかも。あとは剣とか槍でも良いかも。」


「そんなに?わかったわ、それじゃあストーンバレット30連くらいで行ってみようかしら。」


「そうだね、丁度良さそうかも。」


「見せてもらうわ、トトのEQゴーレム、ナナハチの性能とやらを。ストーンバレット!」


 僕は左腕に装備された赤いシールドらしきもので、アイラのストーンバレットを受け止めた。

 しかし、ストーンバレットをシールドの範囲内に収めきれずに、右肩から腕にかけても何発か被弾した。


「まずね、シールドで受けたストーンバレットに関しては、受けた感覚すらないよ。そして、右腕や肩に当たった方も、何となく触れられた感覚があるだけで、攻撃されているという感じは全くしない……。アイラ、ストーンキャノンを撃ってもらえる?」


「わかったわ。じゃあ、行くわよ! ストーンキャノン!!!」


 直系9センチ程の高硬度の球体が、時速1000㎞の速度で迫る。

 トベルの防壁程度なら木端微塵で、下手をすると町中の建物にまで被害が及ぶ危険な魔法だ。


「さっきのストーンバレットと、それ程差が無いというか、やっぱりノーダメージだ……。」


「これを受けてノーダメージって、流石にヤバいわね……。マスタークラスのEQゴーレムはバケモノなの……。」


「なんか、付属の武装を使うのが、ちょっと怖くなってきた……。」


最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。(次回第3話は、12月12日金曜日に投稿します。)

どうぞよろしくお願いいたします。

このお話が面白いと思っていただけたなら、評価やコメントなどいただけるとありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
見せてもらおうか、連邦軍のモビルスーツの性能とやらを! という赤い人の名言をオマージュしているアイラ最高でした。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ