表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/18

2

気がついたら、真っ暗闇だった。


水の中にいる感覚。


『ここ、どこだろう…』


歌が聞こえる。


日本語ではないらしく、言葉はわからない。


ただ、優しい歌だと思った。


『…えっと、生まれ変わった………のかな?』


突飛な発想、ではあるのだけど…。


なんとなく、そうかなって思った。


『お母さん…お父さん…お兄ちゃん…ごめん、ごめんね…』


泣くに泣けない。


まだ新しいお母さんのお腹の中の未発達な身体、だからだろう。


『ごめんね、先に死んでごめんね…』


ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。


『悲しませて、ごめんなさいっ…』


それでも。


生まれ変わったなら、こちらの世界に慣れないといけない。


『ごめんね、でも…私、こっちでも幸せになれるように頑張るから』


だから、ごめんなさい。


せめて、こちらでも幸せになるからね。


『…まあ幸いなのは、お腹にいる時から意識があるってことは身体を奪われた可哀想な女の子はいないってことかな』


『異世界転生モノってそこら辺が心配だったから、最初から私が私なら安心だよね』


そもそもここが異世界なのかもわからないけど。


日本語圏じゃないだけで同じ世界なら、同じ時代なら。


『前の家族に会いに行っても、いいかな』


なんて。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ