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蛇の娘  作者: 雨世界
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 夢から覚めると、そこは暗い洞窟の中だった。

 ぼんやりとする意識の中で龍子はだんだんと自分が今どこにいて、なにをしようとしている最中なのか、そんな大切なことを思い出して行った。

 雨はいつの間にか止んでいた。

 洞窟の奥の方に目を向けると、そこにいたはずの黒い蛇はいつの間にか居なくなっていた。

 そこにはただの(とても深い、底の見えない)暗い闇だけがあった。

 ……私、結局寝ちゃったんだ。

 思ったよりも疲れてたのかな? 

 そんなことを眠たい目をこすりながら龍子は思った。

 それから「よし」と自分に気合を入れてから、龍子はまだ重たい体を起こして、雨宿りをしていた洞窟から抜け出して、また再び雨上がりの深い森の中を歩き始めた。

 お化けの森は怖い森。

 お化けの森は怖い森。

 そんな不思議な歌を心の中で歌いながら龍子は深い森の中を歩いていく。

 ……『お化けの森』。

 それはこの名前もない深い森に龍子が自分で勝手につけた名前だった。(そうやっていろんなものに名前をつける癖が龍子にはあった)

 空はもうだんだんと暗くなり始めている。

 思ったよりも長い時間、龍子はあの洞窟の中で眠ってしまっていたみたいだった。

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