表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蛇の娘  作者: 雨世界
3/16

 龍子はずっと背負っていた小さな荷物を地面の上に置くと自分も洞窟の入り口のところの外の光がかろうじてまだ差し込んでいる場所に膝をたたんで座り込んだ。

 ずっと歩きっぱなしだったからすごく気持ちがいい。

 龍子は全身に(とくに森の中を歩くことに全然慣れていない、細くて白くて華奢な自分の両足に)疲れを感じた。

 龍子は顔を自分の両手の中に埋めて目をつぶった。

 龍子はその場所でなにをするわけでもなくしばらくの間、ぼんやりと静かな森の中に降る雨の音を聞いていた。

 龍子はかすかに眠気を感じた。

 ……危ない危ない。このままだと、このままここで夜まで眠っちゃうかもしれないな。

 そんなことをぼんやりとする意識の中で龍子は思った。

 でも、それからすぐに(眠りにつくことなく)龍子の意識は急激に覚醒する。

 それはその暗い洞窟の奥にいる、『得体の知れないなにものかの気配』を確かに龍子が感じ取ったからだった。

 はっと顔をあげた龍子は真っ暗な洞窟の奥に目を向ける。

 でもそこにはただの『暗い闇』があるだけだった。(得体の知れないなにものかの姿はどこにも見えなかった)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ