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あなたのことがよく見えない。
そんな日も、私にはたまにはあった。
谷龍子と山根美鷹。
二人は友達だった。
世界で一番大好きな友達同士だった。
それはとても風が強い日だった。
時刻は夕方。
世界は真っ赤な色に染まっている。
そんないつかの小学校の帰り道。
「龍子ちゃん!」
喧嘩のあとで一生懸命になって怒って先に帰ってしまった龍子に追いついて、勇気を振り絞ってそう大きな声をかかると、龍子はちゃんと美鷹のほうを振り向いてくれた。
輝くような笑顔と一緒に。
蛇の娘 終わり