天音の魔術学習
最近ブルボン成分が不足してるんよな(中身と無関係)
2週間後に控えた試験に向けて、みんな着々と準備をしている。
今もフィールドの一部を使用してシュヴァルツ君と龍我君が模擬戦をしている。
キィンと剣がぶつかり合う音が何度も鳴り響く。
「ほらほら!そんなんだと練習にすらならないよ!」
「今手札見せるほうが馬鹿だろ兄貴!」
二人は試験では相手だ、それを踏まえて龍我君はあまり全力は出さず、ある程度で済ませようとしているが、シュヴァルツ君は...抑えてる...かな?
一度見たときのように“速化”を三重にかけているし、本気でやってないだろうか。
飛彩「おや、やっているじゃないか、天音君は...律儀だねぇ、わざわざノートにメモして研究とは」
私は二人の立ち回り方をノートに書いていた。
「私は参加できないからこれで評価付けられるからね、そのためのリサーチは必須だよ」
例えば龍我君は正々堂々と真っ直ぐに、をモットーにしているだけあって一撃が重い、シュヴァルツ君に比べて素のスピードは決して速いとは言えないが、彼の固有術式である“龍炎”を上手く利用してリカバリーしている。
シュヴァルツ君は一撃はあまり重くないが、それを手数でリカバリーしている、術式の重ねがけを応用して重い一撃を受け流しつつ、“転移”で攻撃のテンポをずらして龍我君に対して着実にダメージを与えている。
飛彩「後は術式の練度をかければ完璧だろうね」
「練度?」
飛彩「例えば同じ“速化”でも術式の練度によって効果に差が出てくる、そうだね.....例を挙げれば龍我君の“速化”が+1だとすれば、シュヴァルツのは+2だね」
1と2の差は大きなものだ、積み重なれば比べ物にならない差がでてくる。
「それって何で変わってくるの?」
飛彩「練度の要素は主に3つ、魔力の変換効率、相性、そして媒体のランクだ」
ノートにペンを走らせる、飛彩君は私の書くスピードに合わせて話してくれた。
飛彩「まず変換効率だが、車と同じだね、同じ量のガソリンで2km走れる車と1km走れる車、より良いものは明らかに前者だろう?魔術もより少ない量の魔力で発動できれば必然と差ができてくるものだね」
魔術師の使える魔力には各々上限があるから燃費がいいほうが相手よりも優位に戦闘を進められる、ということだろう。
飛彩「2つ目に相性、魔術師には得意な魔術と苦手な魔術があるからね、例えば私は身体能力を強化する術式が苦手だ、どうしても苦手な術式は他者と比べて練度が下がってしまうからね」
勉強が得意だけど運動が苦手な人がいるように、またその逆もあるように、彼等にも簡単なことと難しいことがあるということだ。
飛彩「最後に媒体のランク、そもそも媒体とは術式を安定させる効果のあるものだ、今彼等が使っている剣とか...童話に出てくる魔法使いが使う杖とか、そういうものはランクで分けれられていてね、下から最下級、下級、中級、上級、聖級、永遠級に分けられているのさ、そして永遠級の中でも今現在魔剣エクスカリバーと魔剣カラドボルグの二振りの剣が神器と呼ばれていてね、まあカラドボルグは行方不明なのだがね」
一口に媒体と言っても色んな形やランクがあり、恐らくこれも個人個人で自身に合うものがいいのだろう。
というか最後にさらっとえげつないことを言われた気がする。
飛彩「天音君は魔眼持ちだ、魔力を視認できるのだから、それを利用すれば練度もわかりやすくなるだろうね」
確かに私は魔力が見えるのだから、それを利用すれば燃費の良さもわかるかもしれない、貴重なアドバイスだった。
「わかった!ありがとね飛彩君!」
飛彩「なに、お安い御用さ、では私は他を見に行くとしようかな」
彼は白衣を風になびかせて、行ってしまった。
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