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ワールドリンク  作者: さばみそ
第十章-八賢者復活-
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第二話-布陣-

「では、ヴォード隊はディール解放へ。ウィンダリア経由でウルカニスへ。

アレク隊はロード解放へ。ウィンダリア、イグナメリス経由で海へ。

ソーマ隊はテンペスト解放へ。ここよりカルネア鉱山へ。

ニア隊はデフロス解放。イグナメリスよりゼモニアへ出発。

カジャ隊はニゲル解放。同じくイグナメリスよりノクスタット領域へ出発。

そして、俺はウィンダリア、イグナメリスと送迎した後にリコリス解放へ、ルクセリアより上空へ飛びます」



一時間前…

「あなたのその魔法。虚数空間?の箱って他人が持ち運ぶことも可能よね? だったら、ケイトちゃんの結界解呪の魔法を中に入れて、それぞれの場所に行けば時間がかなり短縮になるわよ。頼れる人、いるんでしょ?」

シルヴァさんが提案する。たしかに可能だ。頼れる人もいる。むしろ、それぞれ適任な編成が可能な程だ。ただ、カジャたちとはやっぱり繋げにくいなと…

「後回しにすればする程、しんどくなるだけだよ?」

さすが、心が読めるだけある。的確に突いてくる。

「よし! じゃあやります」

覚悟を決めて映像を繋ぐ。カジャが映った。待ち構えていたように玉座で足を組み、こちらを哀れな何かを見るような目で見下していた。

「あ、お、お久しぶりです… でございます…」

迫力に負けてしどろもどろ。我ながら情けない…

「ふぅ…」

呆れた顔で目を背けるカジャ。何を言ったらいいかわからなくなってしまい、暫し沈黙が続く。


「あーカルムくんだー 久しぶりー」

ニアだ。出会った頃のびくびくおどおどはどこへやら、すっかり元気になって… 清涼剤のような安心感だ。

「カジャ様もすごく心配してたんだよ! ちゃんと謝らないとダメだからね!」

おでこに青筋たてるカジャの後ろで、ロゼクスたちの笑う声が聞こえてくる。画面からカジャが消えコルとレガの悲鳴が聞こえる。俺は何を悩んでいたのだろう。自分の浅はかな考えに呆れるばかりだ。

「それで、そちらがどうなったのか、お聞かせしていただきましょうか」

ロゼクスが現れ玉座に座る。すかさずルーが何処に座っているんだと蹴り飛ばしケンカになる。やっと話が出来ると思ったのに… やれやれだ。

「みんなごめん! とにかく話をしよう!」

俺は頭を下げて叫んでいた。皆が映像に映るように集まり座る。

何を考えて旅立ったのか、ゼモニアでの事、ウィンダリアでの出来事、八賢者シルヴァの解放、天界統一、そして今後の方針を。

「星の寿命は不明。そこまで急がなくても大丈夫とは聞いています。しかし、寿命以上の不安要素が確認されました。敵意を持った何かがいます。それの能力次第では…」

それ以上の表現は出来なかった。目的も存在もはっきりしないのだから。

「んじゃ、邪魔される前に、誰が何処に行くかさっさと決めないとだな。てか、もう決まってんのか?」

カジャが言う。この人は豪快だが軽率ではない。ちゃんと考えた上での余裕なのだ。だからこそ、この作戦は順調に進んでいる。敵意ある何かへの対処も大丈夫だ。そういう自信を与えてくれる。


「では、布陣をお伝えします」


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