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黒猫は復讐の道を歩く  〜世界唯一の一文字能力者〜  作者: 冬月ゆず
第一章 日常と崩壊
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子猫 学校①

主人公の子供の時の様子です。


キーンコーンカーンコーン

  キーンコーンカーンコーン…


 二時間目の算数の授業が終わり,昼休憩が始まった。

 授業が終わると,いっせいに教科書やノートを机の中に,鉛筆と消しゴムを筆箱にしまい,机の上を整える。


 やがて,時雨のいる一年生の教室に六年生の生徒が給食着をきた状態で入ってきた。


 時雨の通う小学校では,まだ学校に慣れてない一年生のために,六年生の生徒が給食の準備をする。

 六年生の生徒が給食を皿に分けるにつれて美味しそうないい香りが教室に漂い始める。


 時雨を合わせたクラメイトは,今か今かと,給食が席に配られるのを待ってた。



 十分ちょっとしてようやく,合掌し,給食を食べ始める。


 給食を美味しくないと考える子もいるが,どちらかというと時雨はその考えとは逆だった。

 家で食べる料理とは違った味や,家では滅多に食べない珍しい料理などどれも新鮮に感じるからだ。



 三十分くらいして,時雨は給食を食べ終わった。

 

 すると,それを待ってたかのように,クラスメイトの一人の女の子が時雨に話しかけてきた。


 「しぐくん,あそぼ。」


 同じ地区に住む幼馴染のりえちゃんだ。

 茶色の長い髪をツインテールにして,リボンのついたワンピースを着ている。

 なにかと時雨と遊びたがることが多く,幼いながらもおしゃれが好きな女の子だ。

 そして,時雨のことを「しぐくん」と呼ぶ。

 

 ちなみに,時雨の小学校では普段は私服を着ている。

 制服を着るときはそれこそ入学式などの行事の時だけだ。


 時雨はそんなりえちゃんに対して,


 「なにしてあそぶの?」


と,きいた。

 すると,りえはぱぁっと,花開いたかのように笑いながら


 「かくれんぼ!」


と,答えた。


 時雨はおままごとじゃなかったことに安心した。

 何日か前,無理やり一緒にさせられたおままごとをクラスの男の子に見られて馬鹿にされたことがあったからだ。


 それに,かくれんぼで時雨は隠れることが得意だ。

 最後まで,見つからずに残れる自信がある。


 だから,


 「いいよ。」


と,りえちゃんと遊ぶことにした。




 しばらくして,かくれんぼが始まった。

 今回は,時雨とりえを合わせて六人が校庭の決められた範囲の中でかくれんぼをする


 鬼は同じクラスメイトの男の子のみんなから「てるくん」だ。


 カウントダウンと同時にいっせいに隠れ場所を探す。


 時雨は下駄箱近くの木の後ろに隠れた。


 

 …そして,かくれんぼがスタートしたらしい。

 鬼のてるくんが動き出したのが見えた。


 かくれんぼが始まって,三分くらい経っただろうか。

 やはり時雨は未だに見つかってなかった。


 (よし…。このまま…。)


 時雨がそう思って安心したときだった。


 「おい,がいじん」


 …時雨にそう声を変える人がいた。


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