開戦 part5
「夏野さん。いつもどうやってこんな大怪我するんですか?」
「あの…ちょっと危険な趣味なもんで。岩登りとか…そういう。」
「はぁ…お母さんに産んでもらった体なんだから大切にしてくださいね。」
「痛っ!!」
「何かあったらナースコールを…」
「はーい。」
分かってるだろうけども一応言ってくれる。
意外とこういうのが大事なんだよな。
ナナミさんのこと。
最強の世代の死体の行方。
…ヒカリさんのこと。
「………寝とこ。」
考えたくない時は寝るしかない。
…………………………………。
「万扇。」
ヒュン!
「背後かっ!!」
ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク!
「ぐあああっ!!」
「着ていた服は真っ赤に染まりましたね。自慢の体も傷や痣でいっぱい。」
「……………。」
「私はまだ汗すら…」
ガクン。
「もう諦めますか?諦めるならここまでにしますが。」
「………………………まだだ。」
「それなら戦う意思を見せてください。無抵抗な相手に攻撃なんて心苦しいだけです。」
「悪ぃな…」
「毒による衰弱ですか。」
「息苦しくてな…少しだけ…」
「敵が待ってくれるのですか?」
「……………………。」
「万扇。」
ヒュン!
ズバアアアン!!
「っっ!!!」
「立たないならその足は不要ですね、切り落とします。」
「…………………………。」
「はぁ……あなたには期待していたのですよ?」
「あなた達、片付けの用意を。」
「万扇。」
ヒュン!
「っ!」
ズバァァァァァァン!!
「………はぁ…はぁ…これでいいか?」
「両腕に大きな裂傷。まともに殴れたら奇跡ですね。」
「悪かった。魔物だったら…魔王だったら…俺の負けだった。情けかけさせたな。」
「まだ続けますか?」
「やるに決まってんだろ。じゃなきゃ何のためにお前を口説いてこんだけしてもらったんだ…」
「ふふ。口説いていたのですか。」
「次が身体の限界だ。これで倒せなきゃ俺の意識は飛ぶ。」
「………。」
((メタル・ボディ))
「…っは。頭脳的なやり方も悪かねえ。でも俺にはコレが似合いなんだよ!!!」
((ビースト))
「うがあああああああ!!」
「なんてこと……」
「ガウッ!!」
ヒュッ!!
「速いっ!?」
ブワン!!
「万扇!」
「ガアアアア!!!」
ッガキッ!!!
「っ!…私の扇を破壊する脳はあるのですね…野獣になっても。」
ーうおおお!
ーえいやああああ!!
「ガァァゥ!!!」
ガシッ…ガシッ…
「………その2人をどうしますか?」
「ガアアア!!」
ッドゴ!!
ーぶふぁっ
ーきゃっ
ドサドサ…
「あなた達。下がりなさい。後は私が。」
「ウガアアア!!」
「鋼鉄の野獣。脅威ですね。」
「ガルルルルルルル…」
「いいでしょう。少しだけ、見せてさしあげます。」
「神扇。」
…………………………………………。
《おや?戦っているのはヒカリさんだけですか?》
「そんなに急かされちゃったら…まいっか。」
((ジュエル・ショット))
「怖くないんだよなー。っポチッと。」
ギュイーン…ガンッ!
「ヒカリさん、もう少しお願い。」
「ええ!任せて頂戴!」
((ボルケーノ・ブレード))
《守護者を連れて近接戦闘とは。》
「いくわよ!」
「分かった。」
((ムーヴ・ショート))
ビュンッ!
《なるほど。》
スッ…
((ジュエル・ブレード))
ガキイイイイイイイン!!
《どうです?美しい剣だと思いませんか?》
「それほどかしら。」
ギリリリリリリリリ…
「万死に値する。」
((イーヴィル・イーター))
キイイイイイン!!
《二人がかりですか…ですが所詮女子供、力が足らないようだ…!!》
ググググ…
「うっ…」
((イーヴィル・イーター))
キイイイイン!
((イーヴィル・イーター))
キイイイイイン!
((イーヴィル・イーター))
ガキイイイイイイン!
《ぐっ…なんの真似だ…!》
ピキピキ…
《ちっ…!!生意気な!》
((ジュエル・ショット))
((イーヴィル・シールド))
パスン…
「うふふ。」
《笑う余裕があるとでも?》
「おまたせー。やっちゃうよー。」
((メシア・ブラスト))
ヴヴヴヴヴヴ…
《時間稼ぎ…そうか。》
((ジュエル・ボディ))
「無駄だよ。肉体じゃなくて魔力を撃ち抜くんだこれ。…ごー!」
ドッッッップァァァァァァァァァン!!
「ヒカリ。」
「ええ。」
((ムーヴ・ショート))
《くそが!!》
………ッズウウウウウウウウウン…
「ジミー様…」
「インスタント輝石5個分の魔力が込められた魔道弾だからね。あ、インスタント輝石っていうのは…」
《……お前に魔法銃を与えたのは正解だったようだ…良い輝きだ。》
「うわ。生きてんの?人間なら血が一滴残らず抜かれたぐらいなのに。」
シュウウウウウ…
《…少し…いや…かなり見くびっていたようだ…」
「せっかくだから死んでみない?」
「はははは!遠慮させてもらうよ。」
「逃げられると思ってるのかしら。」
「私は君たちから見れば悪だ。それも相当な。君たちが従うような手ぐらい用意しているとも。」
「例えば?」
「ヒカリさん、君が人を想う心の持ち主ならば、従ってもらおう。」
((ジュエル・リリース))
ジュウウウウウウウ…
「そんな…」
「…え、誰?」
「私の息子、ルイージだ…君はエルと呼んでいたね。ヒカリさん。」
「彼は埋葬されたはずよ…」
「身体がそこにあるなら回収は出来るとも。」
「……………………………。」
「従うなら彼を返そうじゃないか。それも、生きた状態で。」
「うわきったねぇ。卑怯な交渉だよ。ヒカリさん、断って。殺すチャンスだよ?」
「でも…エルさんは…ナギ君の…」
「そうだとも。ナギ君の親友だ。それを取り戻す機会を逃したら彼は君にどんな感情を抱くんだろうねえ。」
「ヒカリ。」
「モモちゃん。ダメよ。攻撃しないで。」
「………………。」
「さて、どうするかな?」
((パワー・キャノン))
ドカアアアン!!
「ジミー様!!」
「いいよ。責任は僕がぜーんぶ…ナギに嫌われてもいい。今の状況を考えてよ。」
「………ぐっ………」
「でも…」
「その人はもう死んだんだよ。寝た人を起こしちゃダメだよ。」
((パワー・キャノン))
ドカアアアン!!
「ぐはぁっ!!」
「後で好きなだけ責めていいよ。」
((パワー・キャノン))
ドカアアアアン!
「がはぁっ!!」
((パワー・キ
「やめて!!」
「ちょ…」
((ムーヴ・ウルトラ))
ビュン!!
…………。
「あーあ。もう瀕死だったのに。死体も持ってかれちゃったね。」
「…………………………。」
「おじさん殺せば死体も取り戻せたのに。」
「でも…彼は…」
「はいはい。でも僕ちょっと怒ったよ。」
「ごめんなさい。」
「悪いけどもう帰る。インスタント輝石はコスパがよくないのに8個も消費しちゃったんだから。なのに収穫無し。あーあ!!最悪!」
「……………………………。」
「今の君もそうだけど。おじさんに従ってあの人生き返らせたとしても、どっちにしてもナギは君にガッカリしてたと思うよ。何も分かってない。男心。」
「………………………………。」
「ヒカリ。」
ギュッ
………………………………。
なあなあ。
視力がオーバースペックになるとどうなるか知ってるか?
何となく魔力を目に集めてみたんだ…そしたら…
「ジョーカーはこれ。だからこっちがスペードの9!ほぉら!あがりーー!」
「夏野さん!どうして分かるんですかー!」
ナースさん相手にトランプ無双出来る。
相手の瞳に僅かに反射して映ったトランプが見えるんだよ!
「よーし、もっかいやろ!次俺が買ったらプリン奢ってください!」
「いいわ!次こそー!!」
病院エンジョイ中。
うん?知らないとこで大変なことになってる?
なーに言ってんだよ。
これからが本番なんだから。
今日も1話予定です…うぅっ!!
だってえええ!DVDレンタルで新作落ちしたやつ見たいんだもん!!




