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俺達が魔法を使う理由  作者: イイコワルイコ
その2、応用テクニックで強さ先取り
17/487

寝る子は育つ




……………。



「おう、ヒカリ!呼び出して悪かったな」

「いえ…バガ様、どうされましたか?」


「こないだの新人勇者…」

「ナギ様ですか?」

「なんで俺の技を使えた?」

「私に聞くのですか?」

「同じエリアならなんか分かんだろ」

「私は彼の戦闘は魔法剣によるものしか知りません」

「あのガントレットは1度も見たことねえのか?」

「はい。初めて見ました。どうやら自由に使えるわけではないようですけど」



「お前は俺と同じエリアだったから分かるよな?俺はあんなガントレットは」

「着けてたことありませんね」

「だけど手の甲の"強"の証は間違いなく俺の技である証拠だ…あいつは何かスキル持ちなのか?」

「…本人も自覚はないようです。私にもなんとも…もう少し強くなったら何か分かるかもしれません」

「そうだな。レベル上がりゃあ多分自覚すんだろ。よし、また今度連れてこい。荒療治してやる」

「分かりました……っ!!この気配!」

「おうおう…さすがにお前だけじゃキツそうに思うが俺も行ってやろうか?」

「いえ、バガ様はこのエリアがありますし、私1人でもIまでなら倒せます。」

「そうかそうか、お前も強くなったなぁ!ま、ヤバくなりそうなら呼べ、嫁のためなら飛んで行くからよ」

「社交辞令として受け取っておきます…それでは」



「ったく、ガード堅い女だな」





…………。


《ギャァァァァァァヴ!!》



「液体…!この魔物は一体…」



《おー?スイの護衛が気になるのかー?》


「!!…言葉を話す魔物!」


《魔物ー?スイは魔物じゃなーい!…魔王だ。》



「嘘…一番安全なエリアに魔王がなんで!」


《あんぜーん?スイ安全きらーい!》



「バガ様を…」


《なーに?仲間呼ぶのー?戦いもしないでー?臆病者め、恥を知れ!》


ドパァン



「…つっ!!我が手に!」


((フレイム・ソード))



《わー!炎の剣だー!スイの魔法とどっちが強いかなー?》



(())ウォーター・ショット(())




……………。



「っくうぅ…」


《うーん、お姉さんまだまだだねーレベルは50くらい?ダメじゃないけどスイのがもっと強いなー!》


「もう…バガ様じゃ間に合わない…っ!…誰か…ナギ君!」


《なにー?誰か呼ぶのー?しょうがないなー!スイのが強いから待っててあげるー!》



Prrrrrrr


…………………。







「ごばっ……ま…ほうけ…ん…!!」



………スパァン!!


「はぁーーーーー!すぅーーーー!はぁーー!」



《へぇー、スイの魔法斬ったんだ?やるねー勇者!》



………。



何だよ今の!なんだよ!とりあえず


なげぇよ!!!



なんか分かんないけど…未来予知か?

死に戻り!?もしかして死に戻りなの!?魔女の寵愛なの!?



「スイ!なぁ!少し休憩しよう!」


《勇者何言ってんのー?戦いに休憩なんかないよー!》


…思い出せ…さっきのがもし本当に起きた出来事を見たのなら…



「…ま、待って!休憩させてくれたら超強くなるから!お前なんてけちょんけちょんだから!」



…乗ってこい…釣れろ…!…釣れろ…!ざわざわ…がやがや…!




《勇者は本気出すのに時間かかるのかー!じゃあいいよー!スイのが強いから待っててあげるー!》


っよし。


《うーんとね、ニンゲンの時間でどれくらい待つのー?》


「さ、最強の俺と戦うならご…10分!10分要るんだ!悪いけどいいか!?」


《長いなー!でも、強いのがいいから待つよー!でもなるべく早くしてねー?》


♪~♪ー! ♪~♪…




よし、ガキだ!www

こんなあっさり時間稼げるとは!




「ヒカリさん」


「ナギ君…ごめんなさい、まだ回復が終わらなくて」


「ヒカリさん今すぐ逃げて」


「え?そんな、もう少しだけ回復したら私も戦うわ!」


「アイツは魔王だ。魔王の魔法は特別なんだろ?」


「…そうだけど、今戦えるのは私達だけなのよ?」


「一応、策があるから。それに」


「…策…?」


「ヒカリさん、何があっても君を死なせたら俺が耐えられない。」


「…え?」


「ほんっとに。後でいくらでも怒ってくれていいから、好きなだけ棘刺していいから、今は逃げてくれ。お願いします。」


「お願いします。俺のために生きて。」



「ナギ…君…」


「移動系の魔法とか無い?なければ魔王は引き留めるからケガ辛いだろうけど走ってね」


「移動魔法はあるわ、でも…残りの魔力だと戻ってこれない。」


「それで安全なとこまで行ける?」


「バガ様のとこに移動出来るわ…でも、ナギ君は勇者だから移動魔法は…」


「だから俺のことはいいから。バカ様なら大丈夫だな、今すぐ行ってくれ。俺から連絡が無かったらその時はアレだからバカ様に頼ってくれ」


「そんな…あなたまだレベルも…」


「…はやく!こんだけ言ってんだぞ!」


「…っ!」



《あーと2ふーん!まだかー!雰囲気変わんないぞー?》



「言っただろ?策があるんだ。魔王が殺せるかもしれない」


「でも…前回魔王を倒した勇者はレベル99で…しかも勇者4人がかりでギリギリ負けそうで…」


「俺を誰だと思ってんだ…」


「………。」


「勇者だぞ。間違いなく、この世で1番…なりたくて勇者になった男だ。」


「レベルなんて関係ねえ。レベル10で魔王を倒す縛りプレイだってあんだよ。神縛りに比べりゃこんなもん!」



《あーと30びょー!あっとすっこし!あっとすっこし!♪~》



「…!……私も、お願いします。」


「うん?」


「私のために、生きて戻ってください。」



「…おう。ヒカリさんをあんな脳筋バカの嫁になんてさせねえよ。」



((ムーブ・ウルトラ))


ピシュッ…!!




《あーと10び…勇者ー!今何したー?》



…説得グダったなー…もう時間切れか…


状況は違うけど、でも俺には何かある!



「スイ!準備、出来たぜ!」


《ほんとかー!!待ちくたびれたぞーー!いいのか!スイ本気でやるぞー?》




「ああ、来いよ!ぶった斬ってやる!」




《…勇者よ、くれぐれもスイを失望させるナヨ…!!》




失望ねぇ…あれがまんま再現出来るか分からねえけど…




「スイちゃん、お仕置きの時間だぜ…!」






簡単にキャラを殺して、すぐ無かったことにして。

カッコつけさせようとして…


笑えないレベルで全スベリ!


いぇーーーい。

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