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俺達が魔法を使う理由  作者: イイコワルイコ
その8、突然慌ただしくなったら後半
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下準備 part2


トントン…トントン…パンパン…


「こっちから攻められないって地味に辛いよな。相手の都合の良いタイミングでしか戦闘出来ないって、いつでも準備出来てます!ぐらいじゃないと…」


なんでも、魔王ラミラミはずっと監視してるらしいよ?

必要ならすぐ来れるとか…もうね。


トントン…トントン…


変なこと考えちゃうんだけどさ、寝てる時とかに襲えばイイじゃん?

ある意味"お約束"守ってくれてるよね。


トントン…ダン!…トントン…


「変身とかするようになったらさらに時間稼げるな。変身ベルトとかジミーに作ってもらうか。」


「夏野っち。」


「え?」


「その指…保健室行かないとじゃない?」


「え?」


お化け屋敷の看板作り。

板に釘打ってたんだけど…トンカチで知らずに指をトントンしてしまったようだ…!

くそ!視認ショックが!


「うぎゃあああああああああ!!」


「夏野っちーーー!」



…………………。



「ナギ君…気をつけてね。」


「いやぁ…自滅は考えてなかった。完全に予想外。ごめん。」


保険室の先生…には一切やらせず、ヒカリさんが手当とか全部やってくれた。


まだジンジンする。

…ただ経験故に痛みとしては軽いと思った。



「看板作りもう少しだったんだけどな。」


「ダメよ。私のすぐそばで簡単な作業をしてもらうわ。」


「はーい。」



左手が封印状態になってるから、片手で出来ること…




……………。




「どうしてこうなる。」


「もう少し右よ…そう。」


「おけ…おっけ。よし。」


部屋の飾り付け。


机の上に立ってヒカリさんに支えられながら、高いところにフックを付ける。

そこにボロボロの布を吊るして視界を絶妙に奪う予定。


「というか、他のクラスとかまだ買い出しすらそんなに始めてないよね。俺たち結構せっかちじゃない?」


「夏休みの宿題を終盤でまとめて片付けるような作業効率は嫌でしょう?」


「…言えてる。」


あれは多くの学生が味わう"この世の終わり"、"絶望"である。

問題集に答えが付いてる時は助かるよね。

答えそのまま写したり、あえて惜しい間違い方したり。



「日記が一番の害悪なんだよな…」


「ナギ君、次これやりましょう。」



お化け屋敷の準備はほとんど俺とヒカリさん。


えぇっと…俺に親しくしてくれるアイツも結構やってくれてる。

えー……っと。


脳内記憶係の俺が出てこないってことは記憶してないってことだな。

うん。仕方ない!ごめんな!


クラス24人中3人で回しております。



「地味に布切れの質良くない?www」


「そうかしら…そうね…」


「夏野っち、それどうするの?」


「あぁ、絶妙にボロボロにして教室に張り巡らせる事で廃墟感を演出しようと思ってさ。あと、白い布が程よく余ればお化けの衣装にも。」


「へぇ〜!手伝うよ!」


「おう。」



というか、3人だけでも準備をしてるのは隠された待遇があるからだったりする。

音楽や体育みたいな移動して授業する時に作業してるんだけど、その科目の単位をちゃんと貰える。

そう!たいくつな…ゲフンゲフン…授業を受けず!先に準備が出来てなおかつちゃんと単位が貰えてさらに!先生が差し入れまでしてくれる!


「素晴らしい。」


良い位置に隙間を作って、床につく部分はビリッビリ。

さり気なく穴も開けて、お化けの移動する気配も感じてもらおうって作戦。


「夏野っち。実は美術得意なんだよ?」


「何その急なアピール。」


「看板はこのまま任せて。それから…じゃーん。」


ゴト。


「…手?」


生首ならぬ生手。なんだ生手って。

手首らへんから引きちぎったみたいに作られてて、爪が剥がされてたり、切り傷があったり。

まぁ…キモいな。



「どう?これ。」


「飾れってことだよな。ありがたく飾らせてもらうけども…そこそこリアルだな。」


「コレだけの為にいっぱいグロ映画見たからね!」


「この肌が剥がれて下の血肉が見えるとことか正直引くもんな。」


「ナギ君こういうの苦手?」


「得意な人居ちゃダメでしょこんなの。」


「そう…」


「ヒカリさん?ヒカリさん?嘘だろおい。」


「ヒカリちゃん得意なんだね…」


「……!そろそろ終わりにしましょう。」


「どしたの?もう4時間目終わってそのまま放課後も作業出来るのに。」


(魔物よ。)


「そう来たか。よし、じゃあ今日は終わりだな。」


「え?なになに?」


「いや、俺の手の事もあるし…な。」


「そうだよねー。夏野っち、無理しないでね!」


「お前は足verも作ってみてくれ。」


「うん!じゃあすぐ帰って取りかかるよ!また明日ね!」


「おつー!」


「お疲れ様!」



………。


「学校に魔物?強そう?」


「そんなでもないと思うけど…用心は必要よ。体育館付近ね。行きましょう。」




…………………………。





この辺に魔物か。

正直帰宅途中の大人とかたまに通るしなるべく避けたいよねそういうの。



「こっちよ。」


「マジックアーm」




「ニャニャスラーーーーッシュ!!!」


ズバァァァァァァァン!!



「何か聞こえた。」


「そ、そうね…」



そうだよな。この学校にはコイツらもいた。



「にゃにゃ?ナギにゃんにヒカリにゃん!」


「お疲れ様ですぅ…」



「2人だけ?フワは?」


「文化祭の準備にゃ。演劇やるにゃ。」


「レベル高ぇ。」


「どんな劇なの?」


「ヒカリにゃん!よくぞ聞いてくれたにゃ!その名も、"勇者の伝説"にゃ!」


「おい、本物の魔物使うのはアウトだからな?」


「大丈夫にゃ。ジミーにゃんが魔物そっくりなロボットを作ってくれるにゃ。」


「くそっ!その手があったか!てかジミーと仲良いんだな。」


「にゃあ。持ちつ持たれつにゃ。ジミーにゃんには便利グッズとか貰ったり作ってもらうにゃ。」


「お前は何してあげてんの?」


「…にゃ。お話してあげたり…にゃ。」


「嘘だろおい。」


ただ貰ってるだけじゃねえか!


「まあいいや。時々戦闘とか手伝ってやれよ。ルナも結構強いんだし。」


「にゃ!今日も強いから任務任されたにゃ!」

「ルナちゃん、それ言っちゃダメだよぉ…」


「ん?秘密の任務?へぇ。頑張ってんだなあ。」


「にゃにゃ!今度教えるにゃ!」

「教えちゃダメだってばぁ。」


「魔物も倒してくれたのね。」


「にゃ?学校に出てくるやつはほとんどにゃー達がボコボコにしてるにゃ。ナギにゃん達はのんびりエンジョイで大丈夫にゃ。」


「それは…安心。だよね?」


「そうね…何かあったら呼んでいいのよ?」


「にゃ!危にゃい時はすぐ呼んで逃げるにゃ。」


「ハッキリ言うよね。よし、帰るか。」



…………………。




寝る前にタクミさんからメールが来た。

明日試練の続きをするって。


文化祭パートで平和な日々が続くと思いきや、やっぱり俺の修行パートだった。


早速明日はヒカリさんに作ってもらった戦闘衣装で…あ。


「トンカチでやらかした左手も…セイラさんに…」


いや、相手のコスト寿命なんだけどな。

トンカチで腫らした手を寿命を削ってまで治すとか聞いたことねえよ。

うん。片手で頑張ろ。




……………………………………。




「うんぎゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!」



怪我してる時は、寝相に気をつけような。








最近、商品比較ブログみたいにスマホ用のタッチペンを買ってます笑

この作品を書いてる時だけは、タッチペン使わないと指が痛くなっちゃうんです。

え?言うほど長く書いてねえだろ?あはははは。


ゴッドバァァァァァァド!!!




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