初顔合わせ part2
「…!……!……ん!…ギ君!」
「ふぁ~い……っいってえ!いってぇ!馬鹿じゃないの!?いってぇ!」
「良かった!起きた!」
「へぇ~…俺の1発で潰れないのか。ならプチ雑魚ってとこだな」
「ココハドコワタシハダアレ?」
「ナギ君!平気?」
あっ。この匂い…ヒカリたん…
可愛い顔に雲一つない空が背景か…たまんねぇな。
俺はガッツされて倒れて…
頭が柔らかい何かを感じてるぅ…
マジで…?まさか…
「おい!うそだろ!!?」
「あ、起きたわ!」
うわぉっ!膝枕でしたあああ!
すごくない?ねぇすごくない?
お胸も揉んだことあるしマジでこれヒロインだよな!な!
…しまった!起きたら膝枕解除される…た、倒れるかもう一回!
最悪もう一回ガッツしてもらうか!
「ナギ君!よく聞いて」
「あ、はい。」
「勇者には原則魔法が効かないの!」
「知ってます…あ、」
「回復や蘇生も出来ないのよ!?」
「ですよね。」
そうだよね、真剣に言われて気づいたわ!
魔法効かないってことは俺を回復したり蘇生したり出来ない
トライアンドエラーが出来ないわけだ。
あの作品マジで好きだけど、トライアンドエラーの結果美少女と精霊幼女と大人気メイド…ヒロインだらけで羨ましいわ…あれも出来ないんだよな。
「分かってるならもう少し…いいえ、もっと気をつけて!」
「…ごめんなさい」
「っは。だらしねぇな。女に叱られて女々しい態度してよお!」
「…勇者ってもまだ駆け出しだぞ!レベルは17。分かるか!えーっと、バカ様よぉ!」
「っはぁ!17だあ?お前ほんっとに雑魚なん…今なんつった?」
ワンテンポ遅いのな!気づくのな!
そして顔が分かりやっすい。
「おい、ヒカリそこどけ。勇者は4人でも足りる。こいつはここで潰す」
「お前が魔王みたいだもんな!バカ様な!」
「てめぇ雑魚おらぁっ!だれが魔王…また言いやがったな?」
「気づくのおっせぇよ!バーカ!バーカ!バーカァ!」
「ちょっと、ナギ君!やめt」
「いいぜ、潰すなんて中途半端だよな。間違いなく、殺してやる!!」
「二人共!!」
「来いよ!バーカ!顔も体も態度もデケェバカ魔王!」
「うがぁぁぁぁぁぁ!!殺ス!!」
((ストロング・フィスト))
((ビッグ・フィスト))
「魔法剣!!」
ガキーーーーーーーーン!!
「うぅ…っ!」
「雑魚が!かち合わせただけで怯んでんのか!おらぁっ!」
((ロール))
キーン!キーン!キーン!
「く!っそ!うあっ!」
魔法剣様マジで。
ロールってのは多分軌道修正だろうな
パンチはまっすぐしか打てないから、ロールで補ってる
これがコイツのネタだろ!
でも…魔法剣は拳を流すので精一杯か…速すぎる…
キレさせた訳だし今度こそヤバいかも…
でも、なんか引っかかるんだよな…
「オラッ!オラッ!オラッ!オラッ!」
ガキーン!ガキーン!ガキーン!キーン!
「くっそ、大振りになって重く…痛っ」
ジンジンする!!魔法剣持ってる手が衝撃に耐えかねてる!
あー少し痺れて…
「強…っ!あれって…強!?」
初めてのスライム戦、俺のアンブレラ=ビニールを取り込んだ後のピンチで突然現れたあのガントレット
コイツの手の甲にもよく見りゃあ"強"って書いてあるぞ…!!
「すっ…!でっ…!!だけど!」
「なんだオラッ!オラッ!」
…勇者は魔法を使えないはず…
何?ルール無視?というか設定無視なの?
神様が設定忘れて割り振ったの!?
もし俺の実体験が正しければ…!
「つまり…っ!こうっだ!っくみ!」
「クソが!まずはその剣へし折ってやr」
((ストロング・フィスト))
キーーーーーン!!
「ぁあ!!?ストロングフィストだと!?」
「ナギ君…!どういうこと?」
「はぁ…はぁ…これで俺の勝ち確だな」
キターーーー両手にガントレット!
これを着けてると馬鹿力が常時発揮出来る感覚
この脳筋バカがモチーフなんだろうけどな!
「てめぇ!それはどういうこった!なんで俺のストロングフィストを!!」
「そんなことより!まずは!さっきのお返しだぁぁぁぁ!!」
((ビッグ・インパクト))
ズババァァァァァァン!!
「うそ…だ…!!」
馬鹿力で思いっきり振り下ろす魔法剣!
クリティカル確定だろうなー!
最強だよなー!
気持ちいいいいいいいいいい!
俺TUEEEE!!!




