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俺達が魔法を使う理由  作者: イイコワルイコ
その6、エンジョイ勢の真骨頂は趣味パ
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かくれんぼ part9





20分。


たった20分の休憩だけど、俺とジミーには大きかった。


自己回復力を高めて…とはいえ、3割ぐらいしか回復出来なかったけど。




「ラウンド…何戦目だろう。あはははは…」


「ナギだけちゃんと寝かせた方がいいかな…」


「勇者。当たった。」


「うん?」



モモは当たり付きの駄菓子とか結構好き。

クジ好きって最終的にギャンブル好きまで派生しそうだし、あんまオススメしたくないんだけどな。


「…ナギ。モモちゃん不正してない?」


「いや。これは仕様です。」


モモが開封すると高確率で当たる。

この前はジャリジャリちゃんを7連続で当てたんだ。

交換するために店に何回も入るのは恥ずかしかった。



「後でまとめて交換しような。」



「じゃあそろそろ行こっか。」


「待って…ジミーにも一応意見が聞きたい。」


「なに?」



回復中は寝てたわけじゃない。

ちゃんと考えていましたとも。



「今回の魔物、他のエリアは巣を全部壊したら増えなくなってようやく解決したんだろ?」


「うん。」


「なのに中央エリアは巣を壊しまくっても魔物の数すら減らない。巣が大量にあるとしてもさすがにおかしくないか?」


「僕達が戦ってる間にも魔物が繁殖を続けてるからかな。」


「だとしても、討伐スピードのが早いだろ。で、考えてたんだ。」




「中央エリアは巣じゃない"何か"を壊さないと永遠に終わらない。」



「………うん?」


「一部のゲームでは、そのステージのボス、他にもダンジョンコアとか謎の装置を壊さないと雑魚が無限湧きするってのがあるんだよ。」


「じゃあ巣は?」


「フェイクだ。もちろん、繁殖の阻止にはなるけど。元凶を取り除かないといずれまた東京全域に増えるかも。」


「……それはちょっと…このまま戦っても確かに終わらなさそうだし、そのボス?を探してみようか。」


「うん。」


「敵にとっては大切な存在だから…敵が密集してるとこに隠してるのかな。」


「灯台下暗しでギルドの近くとかも有り得る。」


「そっか…僕ゲームする時探し物はいつも灯台下暗しパターンかも。」


「じゃあ味方の状況確認も兼ねてギルドに向かおう!」


「…おじさん。」


「モモ、デュークさんがお気に入りだな。」




……………。




もう時計は見ないようにした。

こんなに戦ってたのかよ!って思うと疲れがドッと来るんだよね。



ギルドに向かう途中、遠目に竜巻と何かが見えた…なんか問題が増えてる気がする。




「ナギ様…ジミー様。どうぞ中へ。」


「はぁ…やっと着いた。」


「ナギ、トイレ借りるね。」


「じゃあ戻ったら本題な。」



待機村レトルトは入ってすぐ右に食堂がある。

満席は見たことないけど、席はかなり多め。


俺とモモが座ると、デュークさんも向かいに座った。



「モモに食べ物を頼むよ。とりあえず座って話したい。」


「分かりました。何か思うことがあるようですな。」


「ちょっと待ってね…すいませーん。」


ギルドマスター権限でお金は払わない。

ズルいよなー…。


「ハンバーグ定食、焼き魚単品、本日のスペシャルサラダ。あとフラポテーノ。」


「はい!すぐお作りします!」


フラポテーノはまあ普通にフライドポテト。

メテオソースとかいうケチャップの上位互換みたいなソースが付いてるってだけだな。



「お待たせ…スッキリしたぁ。じゃあ話そ。」


「うん。」



デュークさんも含めて今の状況と、俺の予想を話し合った。



………………………………………。






「これだけ居たら!さすがに私も!1人では対処出来なかったかもしれません!!」


ビュワッビュワッビュワッ!



「ウガアアアアアアアアッ!」


ドガッバキッドゴドゴドカアアアアアアン!



「巣を壊しても数が減らないのはどういうことなのでしょう…」



《ロロロロロロロ…》


「神扇。」


ビュワッ!



「…何か強い魔力を感じます!バガさん!」


「ウガアアア!!」



ズッ…ボオオオオオオオオオ!!



「熱っ……炎球?誰かの攻撃でしょうか!」


「グルルルルル…」



ゴオオオオオオオオオオオッ!!



…………………シュン。



「…炎が消え…ヒカリさん!」


「ガウッ!」


「ヒカリさん!しっかり!」


「………………………………。」


「火傷が酷いですね…」


「ガウッ…」


「バガさん…もういいのです…」

ナデナデ…



………。



「っあぁ〜……ヒカリ!何があったんだ!」


「戦闘中に突然炎が現れて、ヒカリさんがその中から…」


「とりあえずギルドに連れてくぞ!シラユキ!護衛してくれ!」


「分かりました。急ぎましょう。」



……………………………………。




「ってことなんだ。」


「なるほど。では、休ませている戦士達を先に向かわせましょう。」


複数同時に攻撃出来る魔術師が有利と判断したデュークさんは、近接メインの役割持ちを温存していた。

策士だ…!!


「もう少しの間、お2人は体を休めてください。」


「ありがとうデュークさん。」


「トモたんに電話しよ。」


「…勇者、おかわり。」


「ちょ…」



きっと、見慣れない物体とか、明らかにボスっぽい大きいやつとか、殺すのを躊躇うような小さいやつとか…何かあるはずだ。


……………何かあるはずだ。




「おい!!雑魚勇者ぁ!いねえのかあ!!」




「え?バカ様か?ちょっと見てくる!」



やっぱりバカ様だった。


あと…チマチョゴリ的な衣装の…すげえ綺麗な人。

長い黒髪を後ろに束ねてる。

…綺麗な人だ…あ、2回目。


花みたい。




って、それどころじゃない!



「ヒカリさん!!」


「俺達が戦ってたら突然この状態で現れたみてえだ!今すぐ治療師連れてこい!」


「うん!待ってて!」



ヒカリさん…全身に酷い……見たことある。



エルが死んだ時も全身があんなだった。



ヤバい!!




…………………………………。




ギルドに残ってた治療師7人。


他の役割持ちの回復を後回しにして全員でヒカリさんの回復をしてもらうことにした。



「うぅ…頼む…絶対助けて…」


「ナギ…信じよう。」


「何をそんなに…何か知ってんのか?」


「…同じ状態の人間を見たことがあるんだ…」


「…死んだんだな?」


「バガさん。」


「絶対に助けるんだ…!絶対に!絶対に!!」


「「「はいっ!」」」



全力の回復魔法。



もうヒカリさんの事しか頭にない。


ヒカリさんがいなきゃ。


ヒカリさんが……




「ナギ様。先行した部隊が対象と思われる魔物、及びオーブを発見。戦闘中です。」


「……………………………。」


「ナギ、デュークさんが話してるよ。」


「……………………………。」


「そいつはもう無理だ。俺達が行く。」


「俺達って…2人?」


「っは!お前も悪くはねえけどな。俺達の相性は最強なんだよ。」


「じゃあ任せる。頑張ってね。」


「そちらの2人も勇者…なのですよね?」


「まあな。まあ、お前ぐらいだよしっかりしてる勇者は。」


「そうですか…」


「いやいやいやいや…僕とナギは半日近く戦闘続けてるからね?本来なら休ませなきゃいけない。しかもナギは大切な人があんな状態なんだから余計動けないよ。」


「っは!なら休んどけ、俺達が"本物"の勇者ってのを見せてやる。」


「…あなたを抑えるのは私の役目なのに…気軽ですね。」


「っは!っは!っは!」


「では、向かいます。バガさん、案内を。」


「ああ!任せとけ!」



…………。



「行っちゃった…あの女の人も勇者なんだ…うひ。…あ、ダメダメ。」




………………………………………。





「がぁっ………くっ…スパーンめっ!蘇らせたのは私だぞ!礼も無くついには恩人にこんな真似を…!」



「はぁ…はぁ…魔力を使えない…コレクションから出せないなら…」



「隠している秘薬を取り出さねば…ギルドへ…はぁ…はぁ…」



《ロロロロロロ……》


《《クロロロロロロ…》》



「…なんだ貴様ら!私は主人だぞ!」


《《ロロロロロロ…》》


《ロロロロロロロ!!》


「この数は…やめろ!来るんじゃないっ!下がれ!皆殺しにするぞ!」



《クロロロロロ…》


ズザザ…


「そうだ…それでいい…下がれ!下がれええ!」



《ロロロロロロロ!!》


ダダダダ…




「やっ、やめろおおおおおおおおお!」



グジャッグジャ…グジャッ…




《ロロロロロロロ…》






part9ってなんだよ!なげえよ!


というか、101話目から編集側の画面だと2ページ目突入してるって知らなくて焦りました笑

投稿したはずなのに!そんな!書き直しとかやってられないっ!

ってそれはそれは恥ずかしい慌てっぷり。

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