闘病履歴95
冥界でも時間則の縛りは強いと思うと、霊媒師は言った。
拓郎君が質問する。
「動物霊と言うのは試練或は苦難として登場して来るのは、予測出来るのですが、子供というフレーズはどういった形で関与して来るのでしょうか?」
霊媒師が答える。
「その関連性と言うか、関与の形は私には分かりかねますね。善悪どちらかを象徴するものには違いはありませんが、そのどちらかであるかさえも、予見は出来ないのです。ただ子供という語句だけが頭に直観として浮かぶだけですね」
拓郎君が尋ねる。
「悪霊が時間則に則り霊道などを移動して行く例に鑑みて、時間則が様々な作用を冥界でももたらしいるのでしょうか?」
霊媒師が肯定する。
「そるは明らかにあるでしょうね。ある時間則が冥界の空間に作用すれば霊魂の移動を形作るという現象は確実にありますが。ここでも再三言いますが、その現象の何故そうなるのかを問い掛けても、意味はないわけです。あるがままにあり、無いがままに無いという言葉で括るしかないわけですね」
電話口に向かって頷き、拓郎君が尋ねる。
「ではその時間則に則り、子供というフレーズは象徴化される可能性は高いのですね?」
霊媒師が答えた。
「その可能性は高いでしょうね」




