闘病履歴92
霊媒師の先生にお伺いを立ててみようと、拓郎君は言った。
気功による黒にヒーリング治療を施しながら拓郎君が言う。
「いずれにしろ冥界は力の法則しかないのだし、悪霊には情けなんか望むべくもないのだから、こちらも情け無用で言葉の暴力や力づくは必須項目であり、綺麗事なんか言ってはいられない状況なのは確かだよね」
横たわっている真華が言う。
「力づくで悪霊を夢から排除する事が鈴の音に結び付く行いであるのかは知りたいところだよね。それがもし鈴の音への懸け橋になっていなければ、当然止めるべきだしね?」
拓郎君が頷いた。
「人間の論理は一切通用しない世界だから、こちらが為す物事がどう作用するのかは分からないと言えば言えるしね。そこの処は霊媒師の先生にお伺いを立てる必要はありそうだよね」
真華が言う。
「そうだね。人間の論理性で考えると、悪霊との陣取り合戦は鈴の音へ至る絶対条件だと判断出来るけれども、それはあくまでも人間論理での話しだからね」
拓郎君が言う。
「逆に言えば、力づくではなく悪霊を倒す術などがあれば、先生に尋ねた方が無駄な気苦労と言うか労力を割けるからね」
真華が言う。
「霊魂は物質に得体の知れない力で作用を及ぼし、肉体に損害を加えられるけれども。逆に言えば、人間は霊魂に物質的な意味での作用は及ぼせないじゃない。その辺りは先生に何故と問い掛けても、そうなっているからと告げられて、話しは終わりだと思うけれど、それならば生き霊は半分人間だけれども、半分は霊魂の分、異質な第三の存在として悪霊に力の作用は及ぼせないのかと、尋ねるべきだと思うんだよね。もしかしたら秘策の伝授があるかもしれないしね」
拓郎君が言う。
「その辺りは小細工抜きに皆で力合わせ情け一本という答えが返って来そうだけれども。とにかく先生にお伺いを立てるのは得策だよね」
真華が相槌を打った。
「私もそう思う」




