闘病履歴52
オカルトに関する間違った知識?
息を止める呼吸法を活用し、拓郎君が気の導引施術をなして行く。
「だから、世の中で多々目撃されているオカルト現象は、この生き霊も多く含まれていると思うんだ」
真華が尋ねる。
「意味が分からない。分かり易く説明してよ?」
拓郎君が答える。
「霊媒師の先生も言っていた通り、生き霊も霊的存在ならば、人を脅し、災厄をもたらすのは、自分が自殺したくない生きたいというシグナルだと思うんだ。つまり命の電話的、救命依頼が全世界単位で行われているのに、皆それに気がついていないという事を言いたいのさ」
真華が言う。
「つまり巷で目撃されている幽霊とかは、皆脅し殺す動作をしながら、救命依頼をしているという事?」
拓郎君が否定する。
「いや、死霊の地縛霊などは明らかに危害しか加えないけれども、死霊だと勘違いしている助かりたい生き霊も沢山いると思うんだよ。それを見抜き、助命すれば、相当数の自殺者が救命出来ると思うんだ」
真華が頷き言った。
「成る程ね。世の中のオカルトに関する捉らえ方というか常識は間違っていると言う事を言いたいわけね?」
拓郎君が頷いた。
「そうだね」




