表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/232

闘病履歴44

体力勝負だからねと、拓郎君が言った。

拓郎君が言う。





「親の愛情にはぐれてしまった子供の心の傷は、簡単には癒えないんだよね」





真華が頷く。





「そこに親の愛情を再認識させるのは、本当に至難の業だよね」





拓郎君が腕を組み、言った。





「でも、世間体、精神病の子供を厄介払いしたいという葛藤や、卑劣卑怯とも言える現実逃避の姿勢などが確実に有っても、子を見放してしない親の愛というのは、それが金づくであろうとも、絶対にあるんだよ。助かる道はそれを再認識するしかないんだよ。絶対にね」




真華が言う。





「親の愛情を再認識して、そこからようやく世の中を客観的に見れる目が養えるからね。私もそうだったし」




拓郎君が頷き言った。




「だから、世の中の醜さを論う事よりも、ここでは何が何でもひたすら親の愛情を再認識させるしかないんだよ。絶対にね」





真華がしきりと頷き答えた。





「いつパニくるか分からないジェットコースターに乗りながら説得するようなものだよね。あの落下は慣れるものじゃないよね。死ぬ程怖いよ、本当に」





拓郎君が真華を見詰め言った。





「でも後遺症と言うか、病気になって倒れたりはしなくなったじゃないか?」





真華が頷いた。





「それが唯一救いだよね」





拓郎君が微笑み言った。





「体力勝負だからね」




真華が頷いた。





「そうだよね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ