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闘病履歴43
孤独と不安は募るばかり。
真華が言う。
「私もそうだったけれど、虐められた時、臭いとかキモいと言われて、追い詰められ、はぶかれて孤立し、それを誰にも相談出来ないという状況は絶望的だと思うのよ」
拓郎君が頷き言う。
「例えばその虐めに親が気が付き、学校に怒鳴り込んだりして、マカロンは自分が親に愛されていると気が付いたけれども、違うケースだって勿論考えられるしね」
真華が答える。
「そうそう。虐められて心が重く病んでしまった場合、親の愛情を愛情とは受け留めないケースがあるのよ。心の病に冒されて、劣等感とか自己嫌悪に歪んだ心には親の愛も反映されないじゃない」
真華の意見を拓郎君がフォローする。
「その精神病が病院に行っても治らなければ、自分が愛されていないという状態はそのまま継続して、心を蝕んで行くからね」
真華が言った。
「そして相変わらず実社会から白い目で見られれば、孤独感と不安、絶望感は深まって行くばかりだからね」




