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闘病履歴40

Mは自分を嘲笑い、ため息をついた。

身体の中で波の満ち引きのような感覚を感じると、黒いだけの存在であるもう一人の自分が身体に戻る。





何故そんな感じになると分身が肉体に戻るのかは不明だ。





語り合えない自己同一性障害の己の分身。





同じ自分である筈なのに一切語り合えないもう一人の自分である他人。





Mは真華の語り合える自己同一性障害をひたすら妬む。





Mは徹底的に一人であり、悩み事を聞いてくれる仲間とていない。




その孤立が益々真華への憎悪に拍車をかける。




みすぼらしく一人ぼっちの自分が、母親の愛情を欲しがってあんな悪夢を見たのだろうか?





まだ自分にもそんな感情がある事に、ある種驚きを覚えつつ、Mは考える。





自分はまだ生きたいのか、生きて母親の愛情に触れたいのかと。





世捨て人に成り切れない自分がいる事に困惑しながら。





Mは自分を嘲笑い、深くため息をついた。

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