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闘病履歴25

理想と現実の狭間で揺れる心とは?

真華が言う。





「まあそれは言うならば、理想と現実のギャップよね。精神障害者は理想と現実のギャップに耐えられずに発症してドロップアウトする例が多いし」





拓郎君がコメントする。





「端的に言えばそうなると思うんだ。だから幼い頃に受けた情操教育というか、ある意味現代社会に於いては建て前にしかならない理想として大人から教わった愛や友情、道徳性、信頼関係は、本来的に間違ったものではなく、それを純粋な意味で信じた自分の心が、理想と現実の狭間で傷付き崩れてしまったとしても、それは恥じるべき事ではないのだよという事かな」





真華が言う。





「実社会ではそんなの綺麗事にしかならないからね。その理想と現実の狭間に晒されて、経験値や耐性の無い所謂子供の心は弾けて狂ってしまうという構図ね」





拓郎君が言う。





「だから実社会の醜さ矛盾に傷付き壊れてしまう事は、その醜さを隠蔽して耐性の無い情操教育を施した社会に責任があり、その結果傷付いた心はより素直で美しい心の証であり、恥じるべき事ではないと言う事だね」





真華がコメントする。




「建て前だろうが何だろうが、理想として抱いた本来的な愛や友情、美しい道徳性、信頼関係を信じた自分は恥じるべきものではなく、そこに自信と誇りを持てと言う事ね?」




拓郎君が答えた。





「そうだね」





真華が言う。





「理想が通用しない実社会が醜く、断じて間違っているという論理ね?」





拓郎君がもう一度答えた。





「そうだね」

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