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闘病履歴23

美しい心を説得方法のテーマにする?

拓郎君が言う。





「マカロン、説得する方向性は決まったのかい?」





真華が上体を起こしてから、一つため息をつき、答えた。





「説得するも何も、声を掛けても返事すらせず、傍若無人なままじゃない。あれじゃ説得しようが無いじゃない?」





拓郎君が頷き言った。




「そこはとにかく粘り強く声掛けを繰り返すしかないと思うんだ。それよりも説得のテーマとして、心の美しさを当てるのが最良だと思うのだけれど、どうだろう?」





真華が顔をしかめ尋ねる。





「心の美しさ?」




拓郎君が再度頷き言った。





「マカロンもそうだけれども、精神障害の人は純と言うか心美しい人が多いと思うんだよ。大体の精神障害の人が汚くけがれた世の中に、純な意味での信頼を寄せ、裏切られ、仕打ちをくらい、狂った人ばかりだと思うんだ」





真華が頷いた。





「それはそうだよね。信頼寄せたからこそ、裏切られて、傷付く形だからね。逆に言えばその形が無いと、トラウマとか心的外傷という言葉は発生しなかったと思うし」






ソファーに腰掛けている拓郎君が足を組み直してから言った。





「だから説得方法の挿入部は、あなたの心を傷付けたけがれた世の中には期待するものが何も無いんだと強調するしかないと思うんだ」





真華が訝る顔付きをしてから言った。





「分かり易く言ってよ?」





拓郎君が答える。





「だから汚い世の中に盲目的に期待を寄せ、裏切られて、傷付き狂うという事は美しい心の反映なんだと訴え掛けて行くというか、それを挿入部にすればいいという意見なんだ」




真華が促す。





「それを挿入部にして、その後は?」




拓郎君が答える。





「上手く言えないが、傷付き、壊された、その美しい心というか、自分の歩んで来た美しい心の道に、汚い世の中と対比するという意味での自信を持った方が良いと説得していけば良いと思うんだ」

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