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闘病履歴224

白が四つ角で自滅した。

覚束ない足取りで白が霊道を歩く。





生き霊を捜すつもりやMの領域に行く気はささらない。恐怖心にかられ、とにかく逃げたい、白の頭にはそれしかない。




霊道には猫の霊魂はおろか、他の魔物の気配すら一切なく、不気味に静まり返っている。




方向感覚はなく、どこに何があるのかは勿論一切分からない。





不安と孤独感に胸が締め付けられて行き、真華の領域に戻ろうかと思い、引き返すが、道が分からなくなっている。





迷子になった。





靄がかって、緑色の空間は奥行きが一切見えない。





まるで濃霧の中を歩いているように視界が悪い。




白は涙ぐみ、それを手の甲で拭い再び歩き出した瞬間、足元を掬われ、穴に落ちた。





その穴は直ぐに出口が塞がり、四方八方からゼラチンのように白を締め付け、固めて行く。




白は手足をじたばたとさせ、もがき足掻くが、締め付けに抵抗出来ず、がんじがらめになって行く。





瞬時四つ角に封じ込められたと白は感じ、そのまま気が遠くなって行った。

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