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闘病履歴215

五人と真華は答えた。

真華の領域に一人残った第三の目は、持続する緊迫感の中で、怠りなく真華の監視役を勤めるべく、慎重に真華に語り掛ける。





「マカロン、これは皆の闘いなんだ。だからマカロンにもしっかりとして欲しいんだ。ここでマカロンが自殺なんかしたら、全て台なしになってしまうんだよ。マカロン?」





真華がくぐもった声で答える。





「わ、分かっている。私は、し、死なない。鈴の音に辿り着いて見せる」





真華の語りが真華のものなのか、死に神のものなのか、それを区別する判断材料として、第三の目は真華と共有した幼い頃の記憶をまさぐった。





「マカロン、学校でどんぐりを持って来なさいと言われて、マカロンはいくつ集めて持って行ったんだけっけ?」





幼い頃の記憶を手繰り寄せる間を置いてから、真華がおもむろに答えた。





「じ、十七」





第三の目がしきりに頷き言った。





「そのどんぐりを何処に取りに行ったんだっけ?」




真華が答える。





「石ころだらけの坂の上にある寺の境内」





「そうだね、マカロン、あの時寺の境内でどんぐり集めしていた子達の人数は覚えているかな?」





真華が息をつき、答えた。





「さ、三人」

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