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闘病履歴208
猫の霊魂が生き霊に襲い掛かった。
生き霊がMの無意識に帰還する途中、猫の霊魂が現れた。
不意を突かれ、生き霊の背後から猫の霊魂が襲いかかる。
生き霊は薙ぎ倒され、その首筋に猫の霊魂が牙を剥く。
激痛に耐えながらも、生き霊は反射的に犬の遠吠えを行い、その遠吠えに子供の霊魂の遠吠えが重なったところで、猫の霊魂が身体を離した。
対峙する生き霊と猫の霊魂を尻目に、子供の霊魂は遠吠えを繰り返す。
生き霊が黒い犬に化身して、猫の霊魂に対して唸り声を上げた。
猫の霊魂は怯まず、飛び掛かるべく、間合いを計る。
天敵である犬を恐れる筈なのに猫の霊魂は一切ものおじせず、生き霊たる犬を睨み据える。
間合いを計りつつ、襲うタイミングを見計らう二匹の猛獣は、双方で円を描くように横這いさながらに歩を運んで行く。
再び子供の霊魂が遠吠えを上げたのを合図にして、生き霊たる犬が仕掛けた。




