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闘病履歴199
生き霊が消滅してしまうぞと、真華が言った。
話しをしている相手が真華なのか死に神なのか分からない、もどかしい状態のまま真華に対する説得は重苦しく展開して行く。
白が言う。
「マカロンに憑依している死に神は、お祓いやまじないで、浄化出来るものなの?」
真華が答える。
「そ、それは君達がいるから出来ないだろう。む、無理だと思う」
黒が言う。
「僕達を気遣う事が出来ているのだから、君はマカロンなんだね?」
真華が答える。
「た、多分」
一つ息をつき生き霊が言った。
「マカロンの口まねをして…死に神が何かを企んでいるのかも…しれない…ぞ」
生き霊がこの言葉を言った直後、真華の無意識の領域から弾き出され、忽然と姿を消した。
その様を目の当たりにして、分身達が動揺して、うろたえた。
黒が喚く。
「おい、死に神、生き霊に何をしたんだ?!」
真華が答えた。
「わ、私は何もしていない。は、早く捜しに行った方がいいぞ。さ、さもないと生き霊が消滅してしまうぞ」




