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闘病履歴197

鈴の音は近いと、黒は言った。

ただ真華の心の視座に自殺願望を寄せ付けないコアとして、鈴の音という言葉があり、その言葉が自殺を決行しない緩衝材となっている。





それを見透かすように黒が言った。





「マカロン、ここまで来たのだから、自殺なんかしないで、鈴の音に辿り着こうよ。マカロン」





黒のこの言葉に対して真華が苛立たしい感じで反応し、深呼吸をした。





すかさず白が言う。





「そうだ、そうだ。鈴の音を聞けば皆が救われるんだから、マカロン自殺なんか考えちゃ駄目だよ。鈴の音はもう直ぐそこにあるのだから、マカロン!」





第三の目が白の意見に追従する。





「そうだよね。霊媒師の先生は子供の次に必ず鈴の音が顕れると言ったじゃないか。今はそれを待つべきなんだよ。マカロン」




間髪を入れず黒が言う。





「そうだよ、マカロン、その事について尋ねる為に拓郎君に連絡してみたら、マカロン?」





真華が重い口調で吃りつつ言葉を発した。





「た、拓郎は、よ、呼んでも来ないんだ」





白が尋ねる。





「何故来ないの?」





救いを求める、そんな感じで真華が答えた。




「わ、分からない…」

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