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闘病履歴195
情けを以ってマカロンを説得するしかないと思うと、生き霊は言った。
生き霊が反対意見を述べ立てる。
「でも…それは…以前試した電磁波移動…と同じで…我々には…事実上無理…だと思う」
白が苛立たしげに喚く。
「それじゃ、どうすればいいのさ。このままじゃ全滅じゃない。違うの?!」
生き霊が一声唸り声を上げてから答えた。
「彼女は私と話したがっている…そしてマカロンも…君達とは仲間だと思うんだ」
白が強く主張した。
「マカロンは私達の言葉に耳を貸さない状態が続いているのよ。だから話したがってなんかいないの。死に神に取り憑かれてね。その状況は分かるでしょう?!」
生き霊が反論する。
「絶望の淵にあり…耳を貸さないからと言って…諦めてはいないのか?」
白が何か言いかけて、言葉を呑み込み絶句する。
すかさず黒が言う。
「そうだな。小細工せずに、応じるまで何度でも話しかけてみよう」
生き霊が言った。
「情け…を以って…説得する…しかない…と思う」




