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闘病履歴19
友達に頼んでみるさと拓郎君は言った。
霊媒師と別れた後真華が歎く。
「しかし真心と言ったてね、相手は正体不明のオカルト存在じゃない。真心の尽くしようが無いじゃない?」
拓郎君が答える。
「とりあえず、自殺する事を踏み止まらせる為に、経験値に基づいた話しとかを持ち掛けて行くしかないと思うけど、マカロン、自殺したいと考えた事は勿論あるよね?」
真華が答える。
「そりゃあるけどさ。あんな好き勝手に振る舞う奴にどうやって話し掛けるのさ」
熟慮する間を置いて、拓郎君が答える。
「礼節を崩さず、様子を見ながら、押す時は押して引く時は引く戦法かな?」
真華が顔をしかめ言う。
「それでもし相手が逆上したらどうするの。どんな出方をするのか予測も出来ないじゃない?」
「何か有ったら俺が直ぐに飛んで行くから、大丈夫だよ」
「拓郎だって人間なんだから眠るじゃない。その時はどうするのさ?」
拓郎君がため息混じりに言った。
「友達に頼んでみるさ」




