闘病履歴185
苦悩は深まるばかりの様相を呈している。
真華の無意識に立ち返った分身達が口々に言う。
黒が言う。
「どうすれば憑依を解けるんだ?」
白が答える。
「分からないよ、そんなの」
第三の目が言う。
「遠吠えが鍵になっているのかもしれないじゃないか?」
白が答える。
「でも遠吠えを止めたら、彼女も殺されてしまうのでしょう。だったら止める事は無理でしょう?」
第三の目が唸るように言う。
「そうだね」
それを受けて生き霊が会話に加わる。
「彼女の…場合もそうだったが…親が心配しているからと…説得してみてはどうだろう?」
白が言う。
「そんな事をしたって無駄だね。第一マカロンは私達のこの会話にも耳を傾けていないしね。死ぬ事ばかり考えているじゃないか」
黒が言う。
「この絶望感が死に神そのものなのだけれども、マカロンの心そのものとも言えるしね。どうすればこの憑依を解けるのだろうか。全く糸口が無いよね」
白が言う。
「でもあの子供の死に神は突破口があると言ったんだよ。だから何かしらの糸口はある筈なんだよ。絶対にね」
言葉を言いあぐねて、一同が口をつぐみ沈黙する。
その沈黙は長く、苦悩は深まるばかりの様相を呈している。




