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闘病履歴165

赤の他人が死んだって、私達には見えないのだし、関係無いじゃないかと、真華は言った。

霊媒師の助言を受けて真華が言う。





「先生がそう言っているならば、別に小細工する必要は無いのじゃない?」





拓郎君が応じる。





「それはどういう意味だい、マカロン?」




真華が答える。





「だから、あの子供の死に神の言うことを全面的に聞いていれば、それだけでいいと思うんだよ。第一、死に神の遠吠えが大勢の人間を殺すと言ったって、見ず知らずの人間なのだし、全く死んでないという可能性だってあると思うんだよ」




拓郎君が顔をしかめ、言った。





「あの死に神が何かを企み、嘘を言っていると言う事を言いたいわけ?」




真華が頷き答える。





「私はそう思うんだ。大体あの話しが本当ならば、冥界の法則性にがんじがらめにされている筈なのだから、お目こぼしをして、一度ならば見逃すなんて話出ないよね?」





拓郎君が神妙な顔付きをして、腕を組み言った。





「でも嘘ではない可能性だって当然あるじゃないか?」





真華が焦れた感じで反論する。





「だったら、あの死に神の言う事を素直に聞いていればいいと思うんだよ。死ぬのは見ず知らずの赤の他人なのだし、ある意味その人達が死んで、彼女や私が助かるならば、有り難い話じゃないか?」





拓郎君は納得せず、首を振り反論を重ねる。





「見ず知らずでも子供が死ぬのは嫌じゃないか。そんなの人道的問題だしね」





目くじらを立てて真華が反論する。





「仮に罪の無い子供が死ぬにしても、そんなの死ぬところを私達は見る事は無いのだし、言葉は悪いかもしれないけれど、私達には関係無いじゃないか。そんな事より、とにかく波風を立てず、あの死に神の言葉に従い、遠吠えを繰り返しながら移動して、彼女の心を誘導し、彼女を一刻も早く助けるしかないじゃないか。私はそう思うけれどもね。違うかしら?」

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