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闘病履歴158
大いなる意思に存在を消されてしまう?
黒が言う。
「これから僕達はもう一人の女の子の処に行って、善後策を練る形なのだけれども、とりあえず帰還途中で遠吠えは控えようと思うのだけれども、それはいいかな?」
子供の霊魂が答える。
「一度位ならば構わないけれども、次から行き来する時は、必ず遠吠えをして欲しいんだよ。それを約束出来るならば、一度はお目こぼしするけれどもね」
白が尋ねる。
「もし君がずっとお目こぼししていたら、それにはやっぱり天罰が当たるの?」
子供の霊魂が答える。
「それは僕が冥界の法則に背く事になるからね。そんな事していたら、僕は封じ込められて、存在そのものを消されちゃうからね」
白が再度尋ねる。
「誰に存在を消されちゃうの?」
子供の霊魂がいみじくも答えた。
「大いなる意思さ。君らが神と呼んでいる存在だよ」




