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闘病履歴157

他の死に神の意思を変える事は、僕には出来ないと、子供の霊魂は言った。

白が尋ねる。





「遠吠えで死ぬのは大人ばかりではなく、君のような不幸な子供もいるのでしょう?」





少し口ごもる感じの間を空けた後、子供の霊魂が答えた。





「それは、そうだね」





白が畳み掛ける。





「君はその行いを善行だと言ったけれども、遠吠えの結果、不幸な子供が死ぬのは君にとっては不本意、悪意と言えるのではありませんか?」





熟慮する間を置いてから子供の霊魂が答えた。





「それは正にその通りだと思うのだけれども、それは僕にはどうする事も出来ない冥界の掟だから、仕方ないのさ。それに…」





白がすかさず促す。





「それに?」





子供の霊魂が答える。




「それに子供を殺すのは、僕の分身たる死に神の意思だし、僕にはその意思を変える事は出来ないからね」

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