闘病履歴147
猿の脳みそ的死の連鎖の終焉なきジェットコースターの死に神幸福論?
子供の霊魂が続ける。
「生誕は他人の死が支えているんだよ。だからある意味残忍な殺人と言うのはめでたい生誕を支える素晴らしい儀式なのさ。それも取るに足らない世間に害毒しかもたらさない大人を淘汰する事は正義なのさ。尤もそのろくでなしを殺して、生まれて来る奴もろくでなしならば、殺すその連鎖は、人間社会にとっては最大の祝福となるけれども。待てよ。ろくでなししか生まれて来なければ、殺しの連鎖を続けていたら、最後には殺す奴もいなくなって、愉しみがなくなるのか。まあいいや。これは復讐なのだし。殺人遊戯を大いに愉しみましょうと言う事だね」
白が尋ねる。
「君はそんな事していて楽しいの?」
子供の霊魂が答える。
「楽しいよ。殺人遊戯はろくでもない人間社会の学習にもなるし。大いに向学心をそそられるしね。しかし待てよ。さっきの論法を続けると、僕はろくでなしの大人になる事が予見出来たからこそ、僕の分身たる死に神に殺されたわけか。でもそれは正義だけれども、僕は惨めで苦しかったからこそ、死んで死に神になり復讐している訳か。でもこの連鎖は、やがて殺す奴がいなくなってしまうジレンマを孕むわけだけれども、まあいいや。そうなったらこちらの世界の連中を手当たり次第に封じ込めて、おしまいには自分を封じ込めて、ジ、エンドと行きたいけれど、それで僕の寂しさは親のいないキュウリになり昆虫採集の虫眼鏡的マクロの幸せになるのか?何だか分からなくなって来たな。まあいいか。とにかく楽しければいいんだよ。ジェットコースターの猿の脳みそになって、それが打ち上げロケット殺人遊戯万歳幸せだね」




