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闘病履歴143

一緒に遊ぼうよと、子供の霊魂は言った。

生き霊が化身した犬を魔よけにしての行進がつつがなく終わり、四人はMの無意識の領域に入った。





明るい色調に彩られたMの心模様の中で、姿を見せない子供の声が又ぞろ聞こえ出した。




「この子は虐められて自殺しようとしているのだから、放って置けばいいじゃないか?」





犬の化身を解いた生き霊がとつとつとした口調で答える。





「これは…私自身だからな…天命に…従い…死なせる訳にはいかないのだ」





姿無き子供の声がけたたましく笑い声を上げた後言った。





「天命?そんなもの無いさ。僕は天命なんか関係なく残忍に殺されたんだよ。この気持ち分かるかな?」





慎重に間を計りながら黒が尋ねる。





「君は虐待されて殺されたのかい?」






子供が再度甲高い声で笑い答える。





「そうだよ。いきなり拉致られて、散々玩具にされた後無残に殺されたんだ。面白い?」





白が答える。





「面白くなんか無いよ。酷い話しだと思う」





子供が引き攣るように笑い声上げ、言った。





「まあそんな話どうでもいいじゃない。一緒に遊ぼうよ。犬の遠吠えもう一度やってみてよ」

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