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闘病履歴135

命の存在証明自体を護る為にMを生かすと、生き霊は思った。

鏡の向こう側の世界が生の世界ならば、その鏡一枚を隔てて、こちら側に死の世界が広がり、その陰陽連環こそが存在そのものを成している。





対を成して初めて存在を許される命の掟。





Mが自殺をすれば、対を成している片側の陰陽存在証明が崩れ、時間をかけて蓄積して来た魂の強化証明自体が希薄となり、肉体を通して学習して来た命の意味合いが消失してしまう。






生き霊はその事実を熟知しているので、Mに対して突き放し殊更に冷酷に振る舞う。





そして闘う夢は生命力の発露である事をも、生き霊は熟知しているのだ。




闘う夢が生の息吹を鏡に伝え、我が姿を映すように、生き霊は化身の術を訓練して行く。





夢見術の夢を構築するその不条理なる効果を、Mに対する情けと念じ、体現化して行くしかない。





犬になろうが何だろが、命のほむらを護る為にMを生かす事あるのみだと、そう生き霊は考えた。


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