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闘病履歴114
とにかく相手を特定するのが先決だからねと、拓郎君は言った。
気を意識で動かす項目を、どうしてもクリア出来ないので、拓郎君は工夫を凝らした。
「彼女に対する思いと言うか情けをかけてみよう」
真華は言い付け通り、気の塊に彼女に対する情けをかけ、気の塊を意識で動かす事に成功した。
「やったじゃないか、マカロン!」
真華が上気した顔でしきりに頷いた後言った。
「うん、何とかね」
拓郎君が言う。
「後はそんな感じを反復練習して気功バリアーを張り、悪霊を押し戻すイメージトレーニングを重ねればいいんだよ」
真華が頷き言った。
「分かったよ」
間髪を入れず拓郎君が次の行動に移る。
「それじゃ生き霊が来た時点で三人を連れて行ってもらい、攻勢に出よう」
真華が不安がる。
「私大丈夫かな?」
拓郎君が請け合う。
「攻勢をかけて、その時点でマカロンに憑依されても、俺がついているから大丈夫さ。とにかく攻勢をかけて相手を特定するのが先決だからね」
真華が相槌を打った。
「分かった」




