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闘病履歴103
両親が真華を心配し、駆け付けた。
病院を訪れ、心配そうに真華を見守る真華の母親に拓郎君が寄り添う。
事の経緯を知らない母親がうろたえながら言う。
「真華ちゃん、死なないで!」
目に涙を浮かべつつ拓郎君も同調する。
「マカロン、頑張れ!」
必死の呼び掛けにも真華の意識は戻らない。
真華の母親が涙ながらにもう一度叫ぶ。
「真華ちゃん、親より先に死ねのは一番の親不孝なのよ。お父さんももう直ぐに来るし、真華ちゃん、しっかりして!」
拓郎君が頷き、もう一度呼び掛ける。
「マカロン、頑張れ!」
そこに真華の父親が到着し、母親に促され、ガラス一枚越しの溢れる涙を堪えながらの、情け深い呼び掛けを行う。
「真華、父さん来たよ。父さんはお前の婿さんになる人と会うのが念願なんだ。だから真華、死んじゃ駄目だよ、真華ちゃん!」




