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序章
以前、とあるところに応募。落選のため、アドバイスなどほしいです。
序章
「ねえ、晩はなんでいなくなったんだと思う?」
――答える言葉はない。
「ねえ、わたしは誰を恨めばいいと思う?」
――答える言葉はない。
「ねえ、彼はどこへいってしまったんだと思う?」
――答える言葉はない。
簡潔にして明瞭なる答えがそこにはあった。だが疑問に対する返答はなく、質問に対する回答は無かった。単純すぎて、複雑すぎて、何も言う資格がなかった。
だからこそ私は、彼女の望みを叶えることにした。
壊れた彼女を、壊した者として、贖罪をするために、私は私を捨てた。