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現代お茶人作家のつれづれ日々帖  作者: 久慈柚奈
2026年2月

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和三盆のおいしい食べ方

友達が時折話題にする「わさんぼん」というお菓子を、私が初めて視認し口に入れたのは茶道を始めてからのこと。

和三盆→ https://amzn.to/4r5eaj1

それまでは「わさんぼん」という名前のお菓子があるんだな、彼女がよく話題にするからには美味しいんだろうな、というくらいの認識でした。

仲良くさせていただいているお茶屋さんができて、そこのレジ脇で和三盆を見つけた時の、私の喜びといったら。

それに、初めて実物を見た和三盆は小さくてかわいくて。砂糖菓子である以前に大好きなミニチュアの一種のように見えました。でもれっきとした食べ物なのですよね。


小さな声で書き足しておくと、お仏壇に備える干菓子のようにも見えました。

まだ子どもだった時分の母が、実家(私にとっては祖父母宅)であれを食べたいとねだり、いざ齧り付いてみたらあまりにきつい甘さに閉口した--というエピソードも思い出されました。

でもスーパーで見かけるお仏壇用の干菓子とは色鮮やかさも大きさも違うし、きっとよく似た別の存在なのだろう、と自分を納得させて。


一体、どんな味がするんだろう。

わくわくどきどきしながら家まで大切に持ち帰り、早速抹茶を点てて一緒にいただいてみました。

その美味しかったこと!

口に入れた瞬間、上品な甘さの砂糖がほろりと溶けて、口の中に広がっていく。

そこにお抹茶を流し込むと、甘さを隅々まで広げつつも喉の方へ押し流し、口内をさっぱりとさせてくれます。


後から知ったことですが、おまんじゅうより、ねりきりより。薄茶に合わせるお菓子として正式なのは和三盆や落雁などの「干菓子」と呼ばれるお菓子なのだとか。

楽しみのために抹茶を点ててきた私は、いつもねりきりと薄茶の取り合わせを楽しんできましたが、和三盆の方がずっとお手軽で、同じくらい美味しいという嬉しい発見をしました。

ねりきりって、きちんと美味しいものに巡り合うにはやはりケーキ一個分くらいの値段がするので、そしてせっかく食べるなら美味しいものがいいので、毎日食べるにはちょっと贅沢。それにカロリーも心配です。あんことお砂糖の塊ですから。

それに比べると和三盆は、たくさん入って1000円くらいとお得だし、たった一粒でねりきり一個分に匹敵する美味しさです。薄茶が美味しく飲めるならどちらもOK。

趣味を超えてきちんと茶道を習い始めた身からすれば、干菓子に慣れておいた方が実際のお茶席や茶事の心づもりにもなることでしょう。


以来、私はすっかり和三盆の虜です。初めて食してからもうすぐ1年経ちますが、これまでの20数年間の半生を、和三盆を知らずに生きてきたなんて……!? と、ちょっとびっくりすることさえあります。


和三盆は奥ゆかしいお菓子です。

早くあの甘さに辿り着きたいからって、口に入れてすぐ噛むと、ザリザリするばかりであんまり食感が良い感じもしません。

舌の上でほのかに転がして、温度で柔らかくなってくるのを待ってから、ゆっくり崩すように食べていく。これが一番美味しい食べ方だと、個人的に思っています。

温めすぎず冷やしすぎず。室温で置いておくと幸せ食感がマックスに。

室温で放置しすぎると崩れやすくもなるので、持ち運び注意の品になりもするのですが。


手軽だし見た目も可愛いから、久慈庵のお抹茶にお菓子をつける必要があるイベントでは基本的に和三盆を用意することにしています。みんなにこの美味しさを知ってほしいから。


それに和三盆は、決まった地域で採れる上質なお砂糖を使って作られており、糖分のほかにミネラルなんかも含まれているのですって。

私はこれまで、空腹や低血糖を耐えるために森永のラムネを愛用して来たのですが、もはや和三盆に切り替えてしまいました。ブドウ糖が摂れる分には同じかな、ミネラルも入っていた方がお得かな、なんて。医学的根拠はないのですが。



和三盆は可愛い。……という認識は文具界にも広まっているようで、私は今無性に「わさんぽん」という名前のスタンプが欲しい誘惑と戦っています。

https://amzn.to/46tgDfC

名前も見た目も可愛いなんて、ずるい! お値段も実際の、食べられる和三盆と同じくらいで……来月の和三盆を我慢して、わさんぽんを買ってしまおうかしら笑。


すっかり小さな甘味に取り憑かれています。

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