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現代お茶人作家のつれづれ日々帖  作者: 久慈柚奈
2026年1月

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筒形の「湯呑み」ところんとした「茶碗」の使い分け

会社、事業所、人の家。

どこかへお邪魔する機会があると、高確率でコーヒーか、緑茶が出てくる。

今日、話題にしたいのはこの緑茶が入ってくるうつわ。


抹茶碗を小さくしたような、ころっとしてまあるい茶碗が、小さな茶托に載っておすまししている。

なんだか格式ばっていて、よそゆきというかお客様用というか。

一応、うちにも5客セットの素敵なやつがあるのだが、普段使いするにはなんだか立派すぎる気がして、緊張してしまう気がして。食器棚の一角で静かにしたままでいた……。

「私が敬愛する、ときめくお片づけでは、高いうつわこそ普段使いに、っていうモットーもあるけどな。これはどうしても気張ってしまって普段使いできないなあ……」

などともやもやした思いを抱えながら。


しかし、今日得た衝撃の事実。

あれは緑茶や煎茶を飲むための茶碗らしい………!!!


逆に、一般的に「湯呑み」という単語で連想される、筒形の、おじいちゃんおばあちゃんタナカさん(出:黒執事)が使っていそうな茶碗は、番茶やほうじ茶を飲むためのうつわらしい。

そ、そうだったんだ……!


ではあれらの茶碗は普段よう・よそゆき用などの用途で分けられるものではなく、本来「どんな茶を飲むか」で使い分けられる種類のものだったようだ。

ソーサーとハンドルのついたティーカップが、形によってではなく素材やデザインによって「貴族用」「使用人用」と区分けされていたのと一緒で。

多分、湯呑み茶碗も、形というより色柄や素材で用途や対象が分かれているのだろう……と推察する。


嬉しかったのは、「じゃあ、あのころっとしたまあるいお茶碗で、大好きな緑茶をいっぱい飲んでいいんだ!」と思えたこと。

別に自宅のうつわを、家族の誰がどう使おうが、(よほどの骨董品でない限り)自由で良いはず。

そこに心理的な制限や区別を設けてしまうのは人間の勝手にすぎず、湯呑みには罪も都合もないのだけれど。


今回ひとつ賢くなれたことによって、私の頭にこびりついていた「都合」がひとつ剥がれ、うきうきと使えるうつわの種類がひとつ増えた。


ティーカップに例えたら。ティーカップをソーサーなしで使うのはちょっと居心地が悪い。

せっかくだから、茶托も出して一緒に使っちゃおうかな。嬉しくなっちゃうな。

明日も緑茶を飲んじゃおうかな。


そんなふうに思うのだった。

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