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現代お茶人作家のつれづれ日々帖  作者: 久慈柚奈


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カフェ気分には、マグカップ1杯のミルクティーでいい。

知人に教えてもらって、ルピシアのチャイティーバッグを買ってからというもの。ありとあらゆるティーバッグのお茶を、マグカップで手軽にミルクティーにして愉しむことに凝っている。


それまでは、「せっかくお茶淹れるんだし、大は小を兼ねるでいっぱい作ろう」とケチくさい精神を発揮して、500ml入るティーポットにティーバッグ一つを落として「紅茶色のお湯」を生成するなどもしていたのだけれど。


ルピシアのチャイティーバッグを買うと、パッケージの裏に「美味しいチャイの作り方」が書いてある。

水道水、マグカップ、チャイティーバッグ、電子レンジがあれば作れる、その手軽なこと。お湯を沸かす必要さえない。(電子レンジの中で沸くので)


その手軽さは驚くべきほどで、以来すっかりこの作り方の虜になってしまった。私の貧乏性を治し、美味しい紅茶を自然に楽しめるようにしてくれたルピシア。ありがとう。


私はカフェイン過敏だから、大抵の紅茶に必ずミルクとお砂糖を入れてミルクティーに仕立てる。

そうすると電子レンジの中から、マグカップ1杯分(およそ容量300ml)のミルクティーが出てくることになる。

なんだか某おしゃれカフェチェーンみたいな見た目になって、ちょっと嬉しい。


ポットでたくさん飲めたらそりゃお得な気分だし、高級なティールームに行くと(ちゃんとした茶葉の量で入った紅茶が)ポットで供されることも多い。

けれどもカフェ気分を味わうには、私にとってポット1杯は少し多かったみたい。猫舌で、一杯目をふうふういいながら楽しんでいるうちに残りが冷めてしまうから。


マグカップ1杯分のミルクティーを愉しむ間、仕事を頑張ろう。

それが性に合っているみたいだ。



ちなみに私が使っているのは某カフェチェーンのマグカップ……というわけでもなく。

おしゃれな雑貨屋で求めた「CHIPS MUG(チップスマグ)」というやつである。

端正な形と直線的なハンドルの佇まいに一目惚れして、自分で自分にお誕生日プレゼントとして買ったもの。色も形も気に入っている。

もしも今後使い続ける中で割れたり欠けたりしたら……と思うと身も縮む思いだけれど、きっと金継ぎして使い続けたい。

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