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現代お茶人作家のつれづれ日々帖  作者: 久慈柚奈


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雄鶏と面取り

祖父母の家で作りかけてきた竹の花入。うちへ持ち帰ってきて仕上げにかかる。

竹の切り口は油断するとすぐ手を切りそうに鋭いから、やすりがけは必須。これは体感としてもそうだし、祖父にも口を酸っぱくして言われた。怪我をしたら大変だ、と孫を心配してくれているんだろうか……という温かい自己肯定感、あるいは自意識過剰も働く。前者であれ。


面にやすりをかけることは単なる「やすりがけ」と言うけれど、角を丸くする削り方のことは「面取り」という。野菜の切り方としてもおんなじ名前があると記憶している。


面取りかぁ……面取り、めんとり、雌鶏。


雄鶏と面取り。

なんだか小麦畑がそよ風に揺れる農場で、放牧された鶏や牛豚たちを尻目にせっせと工作に勤しんでいる気分になった。この想像、ちょっと楽しい。


私は熟語の一文字を変えただけ、みたいな連想が好きである。


そんなことを考えている間に竹の断面は無事やわらかい手触りになり、花入もあとは接着剤が乾けば無事完成。うれしいので「久慈」の作者銘を入れた。

冬の茶花のセオリーは椿らしい。さて最初に生けるはなんの花にしようかな。

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