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防具選び。



 ところ変わらず、相も変わらず、浅田家三人を頂点とした微妙な大名行列みたいになってしまったコルティオ店内で、次に向かうフロアは防具コーナー。


 武器類は選び終わって、小物は笹木さんが揃えてくれるし、レベリングの最初は日帰りだろうからダンジョン用キャンプガジェットは買わなくて良い。


 ダンジョン泊が必要になるくらいレベリングが進んで、その時点でも笹木さんが物の用意が出来てなかった時は買いに来よう。


 ちなみに、私も適当な武器は選んである。ガトリングエッジ社製の大戦斧が中々に重量級で、取り敢えずの繋ぎとして使うには充分だった。予備含めて二本買う予定だ。


「さて、次は防具選びだけど…………」


 ダンジョン初心者が防具を選ぶ時、最も気を付けるべき点は何か?


「なんだと思う?」


「そうねぇ……? やっぱり、頑丈さかしら。見た目よりも性能を選びましょうって事じゃないの?」


 まぁ、それも間違ってない。


 見た目に固執して命を危険に晒すのは、馬鹿のやる事だ。


 もちろん望んで命を賭けて、見た目を優先する人も居るだろう。でも、その人たちは見た目に命を()す覚悟があってそうしてる。


 そんな覚悟が無いのなら、普通に性能を重視して選ぶべきだ。


「だけど、それよりももっと大事な事があります。あくまで私の持論だけど…………」


 必要なのは、軽さ。


「何回も言うけど、ダンジョンで必要なのは継戦能力なんだよね。セーフティエリアとか特に無いし。ダンジョンの中にいる間は常に命の危険が有る」


 そんな場所で、『身に付けてるだけで体力を削る』様な装備をしてたら、どうなる?


 答えは簡単だ。死ぬ。


 だから、ダンジョンでは何よりも『体力を削らない』装備が良い。それが私の持論。


「当たり前だけど、軽ければ良いって性能を無視するのもダメだよ。軽い代わりに性能が低過ぎる防具って、それつまり普通の服じゃんって事だし」


 防具としての体裁を保ちつつ、装備者の体力を削らない装備品。


「という訳で、私のオススメはあの辺のジャージかな? あとあっちのジャケット」


 私の視線の先には、耐熱ポリカーボネートのチップが仕込まれた防刃素材のジャージと、所々に新型ジュラルミンが縫い付けられてるバトルジャケット。


 やはり荒事の為の店なので男性向け製品が多く、防具系も大体が成人男性向けの物だ。


 けど、まぁ、服ならリサイズも可能なのでマシだろう。お母さんと一緒に家で装備品を仕立て直すのも楽しそうだ。


 専門職に依頼しても良いし。


 その場合はすぐ使いたいので特急料金を払って急いでもらう必要が有るけど。


「おねーちゃん、あっちのすごいやつとか、いらないの?」


「ん? 鎧? あー、うん。少なくとも初心者は手を出すべきじゃ無いかな?」


 真緒に袖を引かれて、そんな事を聞かれて説明する。


 現代科学にダンジョン産の素材まで使った鎧ならば、きっと軽くて丈夫な素晴らしい鎧になるんだろう。


 だけど、何回も言うけどダンジョンでは継戦能力が一番大事だ。


 例え軽くても、身に付け続けて疲れてしまうタイプの物はあまり良くない。


 それはもっとレベルを上げて、色々と負担に耐性を得てから手を出すべき物だ。


「それとも、マーちゃんはあれ欲しい?」


「んーと、まおは、プイキュアがいいなぁ」


「あー、うん。バトルドレス系は基本的にオーダーメイドなんだよね」


 やっぱり世の中がファンタジーになってしまったので、装備もファンタジー寄りの人気もある。


 アニメで見るような『確固たる防御力を持った煌びやかなドレス』なんかは、その最たる物だろう。あとビキニアーマーとか。


 でも、ダンジョンアタッカーは女性に厳しい仕事であり、女性向けの商品って言うのはニーズに合わない。既製品を大量生産しても在庫で埋もれてしまう。


 それに、数少ない女性アタッカーが買うとしても、バトルドレスなんて防具を採用する女性は『自分だけの』戦うドレスが欲しいのであって、既製品を着て誰かと被るのは嫌なのだ。


 なので、つまり、オーダーメイドしか売れないし、オーダーメイドしか売ってない。


「可愛いのが欲しいなら、こんど注文しに行こうね。今は普通のジャージを着よう」


「あーい!」



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