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第4章 相談されていれば
『親に虐待されている』
部室の隅から見つかったたまごの日記の内容は、誰が読んでもそう捉えることが出来た。
「大体絞れただろ。親の虐待による殺害か、堪えきれなくなって自殺したかだ。」
さらっとそういうすても怖い。だが、そうとしかわからなかった。
「私達に相談してくれたらいいのに...」
「…相談?」
「トラ兄、どうかした?」
「それには心当たりがあるかもしれない。一番最後に見た日、それは俺が、”へりおさんがどこにいるか”を聞かれたときだ。」
その日に居なくなった...最後の確認がそのとき...となると...
「へりおさん...?」
全員が一斉にへりおさんを見る。
「へりおさん...たまごはそのとき以降は見なかったって言ったよな?」
「へりおさん...私は...信じて...」
「...まあ、ここでぐだぐだ言うより、認めた方が早そうですね。」